こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
ビジネスシューズを新調しようと思ったとき、必ずと言っていいほど候補に挙がるのがリーガルですよね。
でも、ショップやネットで見かけるケンフォードというブランド。「見た目はリーガルにそっくりだけど、値段が半分くらいなのはなぜ?」「結局どっちを買えば後悔しないの?」と、ケンフォードとリーガルの違いについて疑問を感じている方は非常に多いかなと思います。
私自身、最初は「安いから質が悪いのかも」と疑っていましたが、実はこの2つのブランド、同じ会社が作っている兄弟のような関係なんです。
この記事では、これまで多くの靴に触れてきた私の視点から、製法や素材、サイズ感、そして気になるコスパまでを網羅して解説します。この記事を読めば、今のあなたにとってリーガルを選ぶべきか、ケンフォードを選ぶべきかが明確になりますよ。
ケンフォードとリーガルの違いを徹底比較

一体どこのブランド?それぞれの関係は?
「ケンフォードって、リーガルの偽物じゃないの?」なんて心配をされている方もいるかもしれませんが、安心してください。ケンフォードは、日本の製靴業界を代表する株式会社リーガルコーポレーションが、1986年に立ち上げた正規のブランドです。

いわば、伝統あるリーガルのDNAを引き継ぎつつ、より手に取りやすい価格で展開されている「弟分」のような存在ですね。
| 項目・時期 | REGAL(リーガル) | KENFORD(ケンフォード) |
|---|---|---|
| 出自・設立 | 明治期より続く日本靴界の正統 | 1986年誕生の戦略的「弟分」 |
| 基本コンセプト | 伝統・堅牢・不変 | リーズナブル・上質・トレンド |
| 主な製法 | グッドイヤーウエルト式(一生モノ) | セメント製法(即時的快適さ) |
| ターゲット層 | 本物志向・長期投資を好む層 | フレッシャーズ・実用主義・トレンド重視 |
| 品質管理 | 独自の厳格な「リーガル基準」 | リーガルブランドと同一の試験基準 |
| 名前の由来 | - | 英国伝統の「KENT」×名門「OXFORD」 |
| ユーザーにとっての価値 | 「人生の相棒」となる資産 | 「現代の合理的なツール」 |
このように表で見比べてみると、「リーガルの品質を持ちながら、より現代のニーズに特化したのがケンフォード」という関係性がはっきり見えてきますね。
ケンフォードが単なる安物ではない最大の証拠は、全モデルが本家と同じ「リーガル基準」をクリアしていること。安価であっても、革の耐久性や色の定着などは一流の折り紙付きなんです。
リーガルが明治時代から続く職人気質な「伝統・堅牢・不変」をキーワードにしているのに対し、ケンフォードは「リーズナブル・上質・トレンド」をコンセプトにしています。この2つのブランドが存在する理由は、ユーザーの多様なニーズに応えるためなんです。
「一生モノを大切に履き続けたい」という層にはリーガルを、一方で「フレッシャーズや実用性を重視するビジネスパーソンに、リーガル品質の靴をもっと気軽に楽しんでほしい」という思いからケンフォードが誕生したという背景があります。
リーガル基準という安心の品質管理
特筆すべきは、ケンフォードが安価でありながら「リーガル基準」という非常に厳しい社内品質試験をクリアしている点です。革の耐久性、屈曲性、色落ちのしにくさなど、リーガルのメインラインと同じ検査をパスした素材だけが使われています。
したがって、「安いからといって、すぐ壊れる粗悪な靴」では決してありません。この点は、老舗メーカーとしてのプライドが感じられますね。
両ブランドのサイズ感と失敗しない選び方

革靴選びで最も失敗しやすいのが「サイズ選び」です。特にリーガルやケンフォードを初めて買う方は要注意。なぜなら、これらのブランドが採用しているサイズ表記は、一般的なスニーカー(ナイキやアディダスなど)のサイズ感とは1.0cm〜2.0cmほど大きな乖離があるからです。
スニーカーの多くは、靴自体の大きさを表記していますが、日本の革靴、特にリーガル基準の靴は「足の全長(実寸)」を基準にしています。さらに、歩行時の足の動きを考慮して、つま先部分に10mm〜20mm程度の「捨て寸」と呼ばれる空間が最初から設計に含まれています。つまり、表記が「25.0cm」であっても、実際の靴の全長は27.0cm近くあるのが普通なんです。
自分のジャストサイズを見極める方程式
私自身の経験から言えば、まずは「普段のスニーカーサイズマイナス1.5cm」を試着のスタート地点にするのがおすすめです。例えば、27.0cmのスニーカーを履いているなら、25.5cmから履いてみるイメージですね。もし足の幅が狭い方なら、マイナス2.0cmでもジャストフィットすることがあります。
試着をせずにネットで購入するのはリスクが高いです。特に革靴は、履き込むうちに中のコルクやクッションが沈み込み、少しずつ緩くなる性質があります。新品の状態で「少しきついかな?」と感じるくらいが、数ヶ月後に最高のフィット感になることが多いですよ。
関連記事:リーガルのサイズ表記はどこ?その場所や数字の読み方を解説!
ケンフォードのワイズ設計と履き心地の秘密

「革靴は硬くて痛いもの」という常識を覆してくれるのが、ケンフォードの履き心地です。その秘密は、前述した「ワイズ設計」と、靴の骨格を決める「製法」にあります。
リーガルの看板モデルが多く採用している「グッドイヤーウエルト式製法」は、頑丈な反面、履き始めはソールが硬く、馴染むまでに時間がかかります。対して、ケンフォードの主流である「セメント製法」は、最初から非常に柔らかいのが特徴です。
セメント製法とは、アッパー(甲革)とアウトソール(靴底)を強力な接着剤で貼り合わせる方式です。縫い糸を通すための厚みや部品を省略できるため、靴全体を驚くほど軽く仕上げることができます。この「軽さ」と「ソールの返りの良さ」が組み合わさることで、おろしたその日から駅まで走れるような、スニーカーに近い快適さを生み出しているんですね。
日本人の足に寄り添った「3E」の安心感
ケンフォードの多くのモデルが採用している「3E(EEE)」というワイズは、日本人の足型に非常に適しています。日本人は欧米人に比べて足の幅が広く、甲が高い傾向にあるため、スタイリッシュな細身の靴を無理に履くと外反母趾などのトラブルに繋がりかねません。
| 製法 | 主なブランド・モデル | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| グッドイヤーウエルト | リーガル 2504など | 堅牢、修理可能、馴染むと最高 | 重い、履き始めが硬い、高価 |
| セメント製法 | ケンフォード全般 | 軽い、安価、浸水しにくい | 修理が困難、馴染みによる変化は少なめ |
ダサいという評判の真相
ネットの掲示板などで「ケンフォードはダサい」という書き込みを見かけることがあります。これから買おうと思っている人にとっては、かなり気になる噂ですよね。しかし、私に言わせれば、この評判のほとんどは「一部の靴マニアの偏見」によるもので、実態とは大きく異なります。
ダサいと言われる主な理由は、おそらく「価格の安さ」と「製法」にあります。本格的な革靴を好む層は、ソールを交換して何十年も履ける高級靴をステータスとする傾向があります。
そのため、使い切りを前提としたセメント製法のケンフォードを「妥協した選択」と感じてしまうことがあるようです。また、ケンフォードに多いガラスレザー(光沢の強い加工)が、人工的に見えて安っぽいと感じる人も一部にはいるかもしれません。
現代のビジネススタイルに溶け込む洗練されたデザイン
しかし、実際の製品を見てみれば、ケンフォードのデザインはリーガルの王道をしっかりと継承しており、非常に端正です。むしろ、無駄な装飾を削ぎ落としたシンプルなフォルムは、近年のスリムなスーツスタイルや、オフィスカジュアルにも非常にマッチします。「足元に1万円台の靴を履いている」と見抜ける人は、専門家でもない限りまずいません。
むしろ、手入れを怠ってボロボロになった3万円の高級靴を履いているよりも、常に磨き上げられた1万円台のケンフォードを履いている方が、ビジネスパーソンとしての信頼感は圧倒的に高いですよね。
ケンフォードは「日常を支える道具」として、これ以上ないほど誠実なデザインをしています。自分自身の目的が「伝統の継承」ではなく「清潔感のあるビジネススタイル」であれば、自信を持ってケンフォードを選んで良いと断言できます。
KB48がビジネスで選ばれる理由
ケンフォードを語る上で絶対に外せないのが、伝説的なヒットモデル「KB48」です。この靴こそが、リーガルとケンフォードの違いを最も分かりやすく体現し、多くのリピーターを生んでいる名作中の名作です。

KB48は、プレーントゥ(つま先に飾りのないタイプ)の非常にシンプルな外見をしています。一見するとリーガルの超ロングセラーモデル「2504」にそっくりですが、履いてみるとその違いは歴然。
驚くほど軽く、そして足を入れた瞬間から包み込まれるような柔らかさがあります。これは、セメント製法による屈曲性の高さと、ゆったりとした3Eワイズの恩恵ですね。価格も1万円台前半と、リーガルの約半額。この圧倒的なコストパフォーマンスが、多くのビジネスパーソンの心を掴んでいます。
過酷な環境に強い「タフな美しさ」
KB48のもう一つの強みは、アッパーに使用されている「ガラスレザー」です。革の表面を樹脂でコーティングしているため、一般的な革靴に比べて水に強く、雨の日でも染み込みにくいという特性があります。
さらに、ブラッシングと簡単な水拭きだけで鏡面のような輝きを維持できるため、忙しくて靴磨きの時間が取れない方でも、常に「デキる男」の足元を演出できます。
ケンフォードとリーガルの違いで見極めるコスパ

さて、ここからはさらに踏み込んで、お金の話をしましょう。単純な「購入価格」だけでなく、その後にかかる修理代や、一足がどれくらい長持ちするのかという「寿命」を含めた視点で比較すると、本当のコスパが見えてきます。
1万円の靴と3万円の靴、実は10年スパンで見ると意外な結果になることもあるんです。
取扱店で試着すべきポイント

ケンフォードを手に入れる際、一番のおすすめはやはり実店舗での試着です。取扱店としては、全国の「REGAL SHOES(リーガルシューズ)」をはじめ、主要な百貨店の紳士靴売り場、あるいは靴専門店などが挙げられますね。
リーガルの直営店であっても、店舗の規模によってはケンフォードの取り扱いがない場合もあるので、事前に公式サイトや電話で確認しておくとスムーズかなと思います。
試着の際に私が特に意識してほしいポイントは、「かかとのホールド感」です。ケンフォードの多くのモデルは日本人の足に馴染みやすい3Eワイズ(幅広)を採用していますが、幅が楽だからといって大きなサイズを選んでしまうと、歩くたびにかかとがパカパカと浮いてしまいます。
試着時に実践してほしい4つのチェック項目
お店の鏡の前で数歩歩くだけでなく、以下の項目を意識してチェックしてみてください。これをやるだけで、購入後の「こんなはずじゃなかった」を大幅に減らせるはずです。
| チェック部位 | 小次郎流・理想のフィット感 |
|---|---|
| つま先(捨て寸) | 内部で指が自由に動き、10mm〜15mm程度の空間があること |
| 足の幅(ウィズ) | 足の最も広い部分が側面に適度に密着し、横ブレしないこと |
| 土踏まず | アーチ部分が隙間なくフィットし、軽く支えられている感覚 |
| 履き口(くるぶし) | くるぶしの骨に履き口が当たって痛くないか、隙間がないか |
特に、ケンフォードは新品の時からソールが柔らかいので、履いた瞬間に「これならいける!」と感じやすい靴です。でも、革靴は履き込むことで必ずわずかに伸びます。
「横幅は少しタイトだけど、指先は動かせる」という状態が、ケンフォードにおけるベストなサイズ選びだと言えますね。もしネットで購入する場合は、返品・交換が可能なサイトを選ぶのが、失敗しないための防衛策かなと思います。
取扱い店舗とABCマート製との違い

ビジネスシューズを探していると、ABCマートなどの大型量販店でもリーガルの靴を見かけますよね。ここでよく聞かれるのが「専門店で売っているモデルと何が違うの?」という疑問です。
実は、これらはいわゆる「流通限定モデル」と呼ばれ、特定のチェーン店向けに専用の仕様で作られた製品であることが多いんです。
専門店モデル(REGAL SHOESなどで扱われるもの)が、伝統的な製法や高価なインポートレザーを贅沢に使用しているのに対し、量販店モデルは「より多くの人が手に取りやすい価格」を実現するために、資材や工程を工夫しています。
例えば、中敷きの素材を合成皮革にしたり、ソールのゴムの質を変えたりといった調整ですね。対して、ケンフォードはブランドそのものが「リーガルの高い品質をリーズナブルに」というコンセプトなので、どの店舗で購入しても基本的には同一のクオリティが保たれています。
「安いリーガル」とケンフォード、どっちが良い?
ここが非常に悩ましいポイントですが、個人的には「中途半端な量販店向けリーガルを買うなら、ケンフォードの主力モデル(KB48など)を選んだ方が満足度が高い」と考えています。
ケンフォードは最初からその価格帯で最高のパフォーマンスを出すように設計されているため、デザインや履き心地に無理がないんです。一方で、予算をしっかりかけて「一生モノ」を手に入れたいなら、やはりリーガルの専門店モデル(グッドイヤーウエルト製法)が唯一無二の選択肢になります。
最近では、オンラインショップ限定のケンフォードなども登場しており、店舗では見かけないデザインが手に入ることもあります。店舗で自分のサイズ(25.0cmなのか25.5cmなのか)を一度確定させてしまえば、その後はネット限定モデルを賢く利用するのも、今の時代のスマートな買い方かもしれませんね。
修理にかかる費用と期間の目安

リーガルを選ぶ最大のメリットの一つに、「リーガルリペア(純正修理)」の存在があります。特にグッドイヤーウエルト式製法で作られた靴は、靴底(アウトソール)を丸ごと新しいものに交換する「オールソール修理」が可能です。お気に入りの一足を10年、20年と履き続けられるのは、この優れたメンテナンス体制があるからこそですね。
気になる修理費用ですが、例えばヒールの交換であれば数千円、オールソールであれば2万円〜3万円程度が一般的な目安となります。これはケンフォードが1足買えてしまう金額ですが、自分の足の形に完全に馴染んだ「世界に一足の靴」を再生できる価値は、金額以上のものがあります。
ただし、修理にはそれなりの期間が必要です。工場に送るため、通常でも1ヶ月〜2ヶ月程度は見ておく必要があります。繁忙期や特殊なパーツが必要な場合はさらに時間がかかることもあるので、余裕を持って依頼するのがコツですね。
ケンフォードは修理して履くべきか?
一方で、ケンフォードの多くに採用されているセメント製法は、構造上「ソールの張り替え」を想定していません。接着剤で強力に固定されているため、無理に剥がすとアッパーを傷めてしまうからです。もちろん、かかとのゴム(リフト)の継ぎ足し修理などは可能ですが、靴底全体の交換は新品を買うのと同等の費用がかかるか、そもそも断られるケースがほとんどです。
ケンフォードは「実用的な消耗品」としての側面が強いため、壊れたら感謝して新しいものに買い替える、という付き合い方が最も経済的です。無理に高額な修理を重ねるよりも、常に状態の良い新品を履くことで清潔感を保つ方が、ブランドの意図にも合っているかなと思います。
修理の具体的なメニューや最新の料金体系については、メーカーの公式情報を確認するのが一番確実です。 (出典:株式会社リーガルコーポレーション『修理メニュー・料金一覧』) このように、「直して履くリーガル」と「使いこなすケンフォード」。この修理に関する考え方の違いが、そのまま価格の差に現れていると言っても過言ではありませんね。
寿命を左右する履き方のコツ

「ケンフォードは寿命が短い」という意見を聞くこともありますが、それは履き方次第で大きく変わります。適切に扱えば、ケンフォードだって2年や3年は現役で活躍してくれます。逆に、どんなに高級なリーガルでも、扱いが雑なら1年持たずにボロボロになってしまいます。私が実践している、ケンフォードを長持ちさせるための「鉄則」をお伝えしますね。
一番大切なのは、「1日履いたら2日休ませる」というローテーションです。人間は1日に足裏からコップ1杯分の汗をかくと言われています。その水分を吸った靴を毎日履き続けると、革が常に湿った状態になり、雑菌が繁殖して臭いの原因になるだけでなく、革の繊維が弱まって急激に劣化します。
ケンフォードは価格が手頃なので、色違いやデザイン違いで3足揃えるのもそれほど難しくないはず。この「3足回し」こそが、結果的に一足あたりの寿命を劇的に延ばし、最も安上がりになる方法なんです。
関連記事:革靴を毎日履くのはNG【臭いや痛みを防ぐ3足ローテーションの方法とメリット】
ガラスレザー特有のケアと注意点
ケンフォードに多用されているガラスレザーは、お手入れが楽な反面、一度「ひび割れ(クラック)」が入ると修復できません。特に、歩く時に折れ曲がる「履きシワ」の部分は注意が必要です。
乾燥した状態で履き続けると、シワからパキッと割れてしまいます。これを防ぐために、週に一度は専用のクリームで保湿をしてあげてください。表面が樹脂で覆われていても、わずかな隙間から栄養は浸透します。
脱いだ後はすぐに「シューキーパー(シューツリー)」を入れること!これだけで靴の形が整い、深いシワが刻まれるのを防げます。ケンフォードのようなガラスレザーの靴にこそ、シューキーパーは必須アイテムです。
ケンフォードとリーガルの違いの正体まとめ
ここまで、ケンフォードとリーガルの違いを多角的な視点で解説してきました。最後に、私なりに両ブランドの違いの正体をまとめてみたいと思います。この二つのブランドは、単なる「高い靴」と「安い靴」ではありません。
リーガルは、言わば「人生を共に歩むパートナー」です。グッドイヤーウエルト製法という伝統の技法に支えられ、履けば履くほど自分の足に馴染み、修理を繰り返しながら10年後の未来でも履き続けることができる。
対してケンフォードは、「現代を生き抜くための最強のツール」です。圧倒的な軽さ、最初からの履き心地の良さ、そして雨の日も気にせずガシガシ履ける実用性。それらを1万円台という驚異的なコスパで実現しているのは、リーガルコーポレーションの企業努力の賜物以外の何物でもありません。
