こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
フランスを代表する名靴、パラブーツ。一生モノの相棒として手に入れたいと考えている方は多いはずですが、最近のニュースを見て「え、また上がるの?」と不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
パラブーツの値上げはいつから本格化したのか、そして2024年から2026年にかけてどの程度価格が変動したのか。定価が上がった今、シャンボードやミカエルを少しでも安く買う方法はないのか、といった切実な悩みは私自身もよく耳にします。
かつては7万円台で買えたモデルが、今や10万円に迫る勢いとなれば、慎重になるのは当然のことですよね。この記事では、パラブーツの値上げ履歴を徹底的に振り返りながら、現在の市場で最も賢く、後悔しない購入タイミングやチャネルを詳しく解説していきます。
今の価格に隠された裏事情や、並行輸入、中古市場の賢い歩き方まで、今のパラブーツを取り巻く状況をすべて詰め込みました。これを読めば、今の価格設定に納得して一歩踏み出せるようになりますよ。
パラブーツの値上げが続く背景と過去の価格推移

まずは、パラブーツがここ数年でどのような価格改定を繰り返してきたのか、その足跡を辿ってみましょう。憧れの靴が遠のいていくような感覚は寂しいものですが、その裏側にある世界情勢を知ることで、今の価格が単なる「便乗」ではないことが見えてきます。
2022年から2024年の価格改定の履歴
パラブーツの価格戦略が劇的に変わったのは、間違いなく2022年がターニングポイントでした。それまでも緩やかな上昇はありましたが、この年を境に値上げの頻度と幅が桁違いになったんです。
私が覚えている限りでも、2022年6月にシャンボードなどの主要モデルが約7万円から7.7万円へと引き上げられたのが、大きなパラダイムシフトの始まりでした。
当時は「ついに7万円を超えたか……」という空気感でしたが、今思えばそれはまだ序の口だったんですね。
その後、2023年8月にも再度の改定があり、ついに8万円台後半へ。そして記憶に新しい2024年5月の改定では、多くの定番モデルが94,600円(税込)という、10万円を目前にした大台に到達しました。
わずか2年ちょっとの間に、価格は約25,000円以上も上昇した計算になります。率にして35%以上の値上げですから、これはもう「ちょっとした調整」というレベルではありません。

ブランド側も「生産・流通コストの上昇を維持するのが困難」と声明を出していましたが、これほど短いスパンで3回もの大きな改定が行われたのは、パラブーツの長い歴史の中でも極めて異例な事態といえますね。
この短期間の激しい動きが、今の「パラブーツは高い」というイメージを決定づけたのは間違いありません。私自身、昔の価格を知っているだけに、今の値札を見ると少し背筋が伸びる思いがします。
でも、それだけ価値のある靴であり続けていることも事実。この急激な履歴を知っておくことは、今の価格を受け入れるための第一歩かもしれません。
なぜパラブーツの高騰が短期間で起きたのか

なぜこれほどまでに短期間で値上げを繰り返さなければならなかったのでしょうか。その理由は決して一つではなく、複数の巨大な要因が複雑に絡み合っています。最大の理由は、パラブーツが今もなお「フランス国内での一貫生産」を貫いていることにあります。
多くの高級靴ブランドがコスト削減のために生産拠点を東欧やアジアに移す中、パラブーツはフランスのイゼール県にある自社工場にこだわり続けています。
しかし、近年のフランス国内における労働コストの上昇や、エネルギー価格の高騰は凄まじいものがあります。特に靴作りには多大な電力を消費しますし、熟練の職人さんたちの賃金維持はブランドの存続に直結しますからね。
さらに、物流網の混乱も大きな影を落としています。フランスから日本へ靴を運ぶための輸送費がパンデミック以降、高止まりを続けているんです。航空便や船便のコスト増は、輸入靴であるパラブーツにとって直撃弾となりました。
また、ブランドとしてのポジショニング戦略もあったのかなと私は見ています。世界的なラグジュアリーブランドがこぞって値上げをする中で、パラブーツも「実用靴」としての地位を守りつつ、適正なブランド価値を維持するための価格設定を迫られたのではないでしょうか。
品質を一切落とさず、あの堅牢な作りを維持するためには、この価格改定は「延命処置」のようなものだったのかもしれません。一人のファンとしては、安くなって品質が下がるよりは、高くても「本物」であり続けてほしいと願う部分もありますね。
シャンボードやミカエルの最新の定価一覧
さて、皆さんが一番気になっているのは「今、具体的にいくら出せば買えるのか」という点ですよね。2026年現在の最新定価を整理してみました。
これを基準に、並行輸入や中古との価格差を比較してみるのが一番分かりやすいですよ。今の定価を知っておかないと、セールで見かけた時に本当に安いのか判断できませんからね。
| モデル名 | カテゴリー | 2026年現在の目安価格(税込) |
|---|---|---|
| CHAMBORD(シャンボード) | Uチップ | 94,600円 |
| MICHAEL(ミカエル) | チロリアン | 94,600円 |
| REIMS(ランス) | ローファー | 94,600円 |
| AVIGNON(アヴィニョン) | Uチップ | 94,600円 |
| AVORIAZ(アヴォリアーズ) | ブーツ | 104,500円 |
| ADONIS(アドニス) | ドレスローファー | 99,000円〜 |
このように、主要なカジュアルラインのモデルはほぼ「9.5万円弱」という価格で統一されています。かつての「7万円台」のイメージが強い方には相当なインパクトですよね。
ブーツタイプの「アヴォリアーズ」に至っては、ついに10万円の大台を突破しました。こうして一覧にしてみると、パラブーツはもはや「ミドルクラス」ではなく、完全に「ハイエンド」な領域に足を踏み入れたことが実感できます。
ただし、パラブーツはケアさえしっかりすれば10年、20年と履き続けられる靴です。10万円を20年で割れば、年間5,000円。そう考えると、少しは心が落ち着く……かもしれません。最新の在庫状況や詳細な価格については、必ず公式サイトや直営店を確認するようにしてください。
フランス国内の生産コストと原材料費の高騰

価格を押し上げている要因として無視できないのが、革靴の命とも言える「原材料」の高騰です。パラブーツを語る上で欠かせない「リスレザー(Lisse Leather)」。
これはたっぷりと油分を含んだ独自のカーフレザーですが、この元となる原皮の価格が世界的に跳ね上がっています。近年、世界的な牛肉消費の変化や環境規制の影響で、高品質な牛原皮の供給量が不安定になっているんです。
一方で、高級メゾンや自動車業界による「良質な革」の争奪戦は激化しており、パラブーツのような中規模メーカーがトップクオリティの革を確保するためのコストは右肩上がりです。
また、パラブーツは「世界で唯一、ラバーソールを自社製造する靴ブランド」としても有名ですよね。天然ラテックスを原料としたソールは驚異的な履き心地と耐久性を誇りますが、このラテックスの価格も変動が激しく、さらに製造に必要な電気代やガス代といったエネルギーコストが欧州全域で高騰しています。
フランス政府のエネルギー統計などを見ても、産業用エネルギーの価格指数はここ数年で大きく上昇しており、それが直接的にソールの製造原価に転嫁されているわけです。
つまり、「革」と「底」の両方でコスト増のダブルパンチを受けている状態なんですね。こうした裏事情を知ると、あの堅牢な一足をフランスで作ることの難しさが少しだけ理解できる気がします。ただのブランド料ではなく、実直なモノづくりの代償としての値上げなのかな、と感じますね。
歴史的な円安やユーロ高が国内価格に与えた影響

そして、日本の私たちにとって最も影響が大きかったのが、なんといっても「為替」です。2024年から2025年にかけての円安ユーロ高は、まさに歴史的なレベルでした。
数年前までは1ユーロ=120円前後だった時期もありましたが、直近では170円台を記録することもありましたよね。単純計算でも、フランスでの現地価格が全く変わらなくても、円安の影響だけで日本での価格は4割以上跳ね上がってしまう計算になります。
輸入代理店さんも企業努力でなんとか吸収しようとしていたはずですが、150円、160円と円安が進む中で、定価を維持するのは物理的に不可能だったのだと思います。
輸入靴には関税もかかります。日本の革靴の関税は非常に高く、基本的には「30%または4,300円/足のいずれか高い方」という設定になっています。為替で仕入れ値が上がれば、そこにかかる関税額も比例して膨らんでいきます。
さらに国際配送料や、国内での倉庫保管料、各セレクトショップへ卸す際の諸経費。これらすべてに為替の影響が重なり、最終的な日本の定価がフランス本国よりも高くなってしまうのは避けられない構造なんです。
為替の影響については、一消費者が抗えるものではありませんが、「今は日本円の価値が下がっているから高いんだ」と冷静に捉えることで、ブランドに対する不信感のようなものは少し和らぐかもしれません。
今のレートでフランス本国のサイトから個人輸入しようとしても、送料や関税を入れると結局日本の定価とあまり変わらない、なんてこともザラにありますからね。
2025年から2026年にかけての価格予想

「今は高いから、もう少し待てば下がるかも……」と考えている方に、あえて厳しい現実を予想としてお伝えしなければなりません。2025年以降の動向を見ても、パラブーツの価格が「値下げ」される可能性は、現時点では極めて低いと言わざるを得ないでしょう。
理由は明確で、原材料費や人件費といった「根本的なコスト」が下がっていないからです。
一度上がった賃金やエネルギー価格は簡単には戻りませんし、世界的なインフレ傾向も続いています。もし運良く為替が劇的な円高(1ユーロ=130円台など)に振れれば、一時的なキャンペーンや並行輸入価格の下落は期待できるかもしれませんが、メーカー側の「定価」自体が引き下げられることは、過去の事例を見ても非常に稀です。
それどころか、2026年に向けて「さらなる値上げ」の可能性さえささやかれています。もし主要モデルが10万円の大台を突破して11万円、12万円となっていく未来が来ないとは言い切れません。
現に他の欧州高級靴ブランド(オールデンやチャーチ、ジェイエムウエストンなど)は、すでに15万円〜20万円近い価格帯へシフトしています。パラブーツがまだ9万円台で踏みとどまっている今のうちに確保しておくのが、結果的に「一番安かった」ことになる可能性が非常に高いです。
「欲しいと思った時が最安値」という言葉は、インフレ時代の今、もはや鉄則と言ってもいいでしょう。もし予算の目処が立っているなら、この先を待って後悔するより、今のうちに手に入れて1日でも長く履き始めるのが賢明な判断かもしれませんね。
パラブーツの値上げ後にお得に購入する方法と対策

定価が10万円弱まで上がってしまった今、何の戦略もなくお店へ行くのは少し勇気がいりますよね。
でも、諦めるのはまだ早いです。定価の上昇に対抗しつつ、憧れのパラブーツを賢く手に入れるためのルートはいくつか残されています。ここでは私の視点から見た、具体的な「対策」をご紹介しますね。
並行輸入なら本物を安く買うことが可能か

「定価が高すぎて手が出ない!」という方の救世主となるのが、並行輸入市場です。これは日本の正規代理店を通さず、海外のバイヤーが現地で買い付けた商品を日本で販売する仕組みのこと。
驚くべきことに、並行輸入品であれば、今でも6万円台〜7万円台で新品のシャンボードやミカエルが見つかることがあります。正規店との価格差は3万円近く。


これは、もう一足別の靴が買えてしまうほどの差ですよね。なぜこんなに安いのかというと、海外での卸価格や免税、あるいは為替のタイミングを突いた買い付けによってコストを抑えているからです。
もちろん、「本物なの?」という不安はつきもの。ですが、信頼できる老舗の並行輸入ショップであれば、取り扱っているのは間違いなく本物です。パラブーツはコピー品を作るコストが非常に高い靴なので、極端に怪しいサイトでなければ偽物を掴むリスクは低いと言えます。
ただし、並行輸入品には「正規のギャランティカード」が付かないことが多く、日本の正規代理店での修理(リペア)を受け付けてもらえなかったり、料金が高くなったりする場合があります。
また、サイズ交換ができないショップも多いので、自分のサイズを完璧に把握している「2足目以降のユーザー」にとって、これ以上ないお得な選択肢になります。初期費用を抑えて、浮いたお金でシューツリーや上質なクリームを揃えるのも、すごく楽しい買い方だと思いますよ。
ランスやアヴィニョンの並行輸入での相場価格

並行輸入市場を細かくチェックしていると、モデルによって割引率にかなりバラツキがあることに気づきます。例えば、超定番のシャンボードやミカエルは人気が高いため、並行輸入でもそこそこの価格を維持していることが多いです。
一方で、ローファーの「ランス(REIMS)」や、Uチップの「アヴィニョン(AVIGNON)」は、時折驚くような価格でセールにかかっていることがあります。2
25年の市場データを見ると、定価9.4万円のランスが5万円台後半〜6万円台前半で販売されているケースも散見されます。この価格帯なら、2022年の値上げ前の定価よりも安く買えることになりますよね。これはまさに「バグ」に近いお得感です。
なぜランスやアヴィニョンが狙い目なのか。それは、シャンボードほどサイズ選びがシビアではなかったり、海外での在庫が比較的豊富だったりするからかもしれません。特にランスは、厚手のソックスと合わせてカジュアルに履きこなせる唯一無二のボリューム感があります。
10万円は厳しいけれど、6万円台なら……という方にとって、この「特定モデルを並行輸入で狙う」という戦略は極めて有効です。在庫の回転が速いので、楽天やYahoo!ショッピングなどの大手モールをこまめにチェックして、自分のサイズを見つけたら即決するくらいのスピード感が大切ですよ。
私もお気に入りのショップをいくつかお気に入り登録して、ポイント還元率が高い日にチェックしたりしています。
メルカリなど中古市場の取引相場と選び方
「新品にこだわらない」「むしろ少しエイジングされている方がかっこいい」という方には、中古市場(二次流通)が最強の選択肢です。メルカリやセカンドストリートといった中古店では、今でも状態の良いパラブーツが3万円〜5万円台で豊富に出回っています。

パラブーツの靴は「堅牢さ」が売りなので、前のオーナーが数年履いた程度ではびくともしません。むしろ、リスレザーが程よく柔らかくなっていて、新品特有の「修行」期間(履き慣らしの痛み)をスキップできるというメリットもあります。
ただし、中古選びにはコツがいります。チェックすべきは、ソールの減りよりも「インソールの沈み込み」と「履き口のダメージ」です。パラブーツはコルクが厚く詰められているので、前のオーナーの足型に深く沈み込みすぎていると、自分の足に合わなくて違和感を感じることがあります。
理想は「着用数回」や「1シーズンのみ」といった、まだ足型が定まりきっていない個体ですね。また、定価の値上げに伴って、実は中古の相場もじわじわ上がっています。
「高く買っても、大切に履けば後で高く売れる」というリセールバリューの高さもパラブーツの魅力。そう考えると、実質的なコスト(購入額−売却額)は意外と安く済むんです。中古で安く手に入れて、自分好みの鏡面磨きで仕上げ直す。そんな「育てる楽しみ」も革靴ライフの醍醐味ですよね。
中古品を購入する際は、偽物の混入や画像では判別しにくいダメージのリスクがあります。信頼できる出品者かどうか、過去の評価や説明文をしっかり確認してください。不安な場合は、実物を確認できる古着専門店での購入をおすすめします。
正規店での試着とサイズ選びの重要性を再確認

ここまで「安く買う方法」を熱心に語ってきましたが、最後にあえて「正規店」の価値について触れさせてください。パラブーツ、特にシャンボードを検討している方は要注意なのですが、この靴は「サイズ選びが極めて独特」なんです。
シャンボードは甲が高く、踵(かかと)が抜けやすいラストを採用しているため、いつものサイズで選ぶと失敗することが多々あります。「安く買ったけれど、踵がパカパカして結局履かなくなった……」これこそが、一番もったいないお金の使い方です。
初めてのパラブーツであれば、たとえ94,600円という定価を支払ってでも、直営店や信頼できるセレクトショップでプロのフィッティングを受ける価値は十分にあると思います。
専門のスタッフさんは、あなたの足の形を見て「このモデルならハーフサイズ下げたほうがいい」「厚手の靴下を履くならこのサイズ」といった、経験に基づいた最適なアドバイスをくれます。
また、正規店で購入すると付属するギャランティカードは、将来のオールソール(靴底の張り替え)などの公式修理をスムーズに受けるためのパスポートにもなります。完璧なサイズで手に入れた一足は、一生の宝物になります。自分への投資だと思って、最初の1足は「安心と信頼」を買う。
その上で、サイズが確定した2足目以降を並行輸入で安く攻める。これが、私たちが辿り着いた最も賢いパラブーツ攻略法かもしれません。
パラブーツのサイズ感については、個体差やモデルごとの特徴が非常に大きいため、迷ったら店頭で相談するのが一番の近道です。
特に「羽根が閉じきってしまう」問題などは、実際に履いてみないと分かりません。
パラブーツの値上げ推移から考える最適な購入時期
長々と解説してきましたが、結論として「いつ買うのが正解なのか」という問いに対する答えは、実にシンプルです。パラブーツの値上げ推移を過去から現在まで俯瞰してみると、その答えは「今この瞬間」でしかありません。
残念ながら、過去のような「6万円台で定価販売」という時代に戻ることは、マクロ経済の視点から見てもほぼ不可能です。むしろ、今後さらに価格が上昇していくリスクの方が圧倒的に高いのが現実ですね。
※参考資料:為替レートの推移については、日本銀行公式サイトの統計データなどを参照しつつ、現在の市場状況を分析しています。(出典:日本銀行「主要時系列統計データ表」)
