こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
憧れのジョンロブをいつか手に入れたい、そう思っているうちに価格がどんどん上がっていて驚いている方も多いのではないでしょうか。
ジョンロブの値上げは毎年のように話題になりますが、特にジョンロブのシティ2の価格推移やジョンロブのフィリップ2の定価が今どうなっているのか、私自身も気になって調べてみました。
さらに、エドワードグリーンの値上げが2024年に実施されるなど、英国靴ブランド全体の価格高騰が続いています。この記事では、ジョンロブのバイリクエストの2026年に向けた最新情報を交えつつ、今私たちがどう動くべきか考えてみました。
革靴の投資価値という視点も含めて、これからの靴選びの参考にしてくださいね。
ジョンロブの値上げが続く背景と最新の価格推移

ジョンロブの価格改定は、ファンにとっては毎回のようにつきまとう大きな悩みですよね。ここでは、代表的なモデルが実際にどれくらい値上がりしたのか、その具体的な数字と背景を見ていきましょう。
シティ2の価格推移と20万円の境界

ジョンロブのコレクションにおいて、不動のセンターを務めるのが「シティ2」です。このモデルは、7000番ラスト(木型)を採用したモダンで洗練されたストレートチップで、冠婚葬祭からビジネスの重要な局面まで、これ一足あれば間違いなしと言われる究極のドレスシューズです。
しかし、その「シティ2」がついに税込215,600円という大台に突入してしまいました。
数年前までは「15万円前後で買える最高峰の既成靴」というイメージがありましたが、近年の上昇スピードは凄まじいものがあります。2023年には約20万円の大台に乗り、2024年の改定ではさらに1万円以上のプラスとなりました。
私たちが「一生モノ」として20万円を投資する際、心理的な壁となるのがこの「20万円」という数字です。そこを軽々と飛び越え、21万円台半ばへとシフトした事実は、これからの購入を検討している方にとって非常に大きな決断を迫るものになっています。
なぜここまで高くても人気が衰えないのか。それは、一目見てそれと分かる革質の良さにあります。ジョンロブが使用する革は、世界最高峰のタンナーから供給される極上のカーフのみ。
きめが細かく、磨き込むほどに奥行きのある光沢を放つその姿は、21万円という価格以上の満足感を与えてくれることも事実です。しかし、これから先もこの推移が続くとなれば、25万円、30万円と上がっていく未来も決して夢物語ではありません。今の価格が、後から振り返れば「あの時はまだ安かった」と言われる時代が来るのかもしれませんね。
もし、シティ2のサイズ感や履き心地が気になる方は、以前まとめたジョンロブのシティ2のサイズ感ガイドもぜひチェックしてみてください。高額な買い物だからこそ、失敗しないための情報を集めておきたいところです。
フィリップ2の定価が30万円を超えた理由

ジョンロブの中でも、職人技の粋を集めた「プレステージライン」の代表格が「フィリップ2」です。シティ2が質実剛健な実用美だとするならば、フィリップ2はビスポーク(注文靴)に近い意匠をふんだんに盛り込んだ贅沢な一足と言えます。
最新の定価は312,400円。ついに、既成靴でありながら30万円を超える時代がやってきました。
フィリップ2が高いのには、それなりの理由があります。土踏まず部分を極限まで絞り込んだ「ベヴェルドウエスト」、ヒール部分に継ぎ目がない「シームレスヒール」、そして最高級の素材を惜しみなく使ったアッパー。
これらのディテールを実現するには、熟練した職人の膨大な時間と手間が必要です。今回の改定で上昇した金額は約17,600円ですが、これは他ブランドの少し良い靴が一足買えてしまうような、あるいはジョンロブの純正シューツリーが買えてしまうほどの金額です。30万円を超える定価は、もはや「高級靴」という枠を超えて「工芸品」や「投資品」に近い感覚さえ抱かせます。
私自身、店頭でフィリップ2を手にとるたびに、その造形美にため息が出ます。特にシームレスヒールの美しさは格別で、一枚の革をここまで立体的に成形する技術には、30万円という価格設定に裏打ちされた「誇り」すら感じます。
しかし、一般的なビジネスマンが日常的に履く靴として考えると、30万円はあまりに高い壁です。それでも、ビスポークを注文すれば今や数十万、数百万という世界ですから、待ち時間なしでこのクオリティを手にできると考えれば、富裕層や熱狂的な愛好家にとっては「適正価格」として受け入れられているのが現在の市場のようです。
エドワードグリーンが値上げした2024年と業界の動向

ジョンロブと並び、英国靴の双璧として語られるのが「エドワードグリーン」です。ジョンロブを検討している方は、必ずと言っていいほどエドワードグリーンも選択肢に入れているのではないでしょうか。
そんなライバルブランドも、実は2024年4月に価格改定を実施しており、主要モデルの定価はジョンロブを追いかけるように高騰しています。まさに、高級靴界のインフレが止まらない状況ですね。
この同時期の上昇は、単なる偶然ではありません。英国ノーザンプトンの靴づくりは、ブランド間で革の供給元や職人の労働市場を共有しているため、コストの上昇が業界全体に波及しやすい構造になっています。
特に熟練職人の不足と賃金上昇、そして製造工程で欠かせないエネルギーコストの高騰が、ブランドの経営を圧迫していると言われています。エドワードグリーンが値上げをすればジョンロブも、ジョンロブが上げればエドワードグリーンも……という連鎖が起きているんです。 (出典:財務省関税局『輸入貨物の評価の原則』)
このように輸入コストが公的な統計からも上昇傾向にあることがわかります。高級靴ブランド側としても、品質を維持するためには安易な値下げはできず、むしろ「高くても最高のものを作る」という方向にシフトせざるを得ないのでしょう。
レザー原料の高騰がもたらす革靴の投資価値

ジョンロブの値上げの根本的な要因として、世界的な「原材料不足」を忘れてはいけません。ジョンロブが誇る美しいアッパーは、厳しい選別を勝ち抜いた最高ランクの革だけで作られています。
しかし、現在、傷のない綺麗な原皮の供給量は減少の一途をたどっています。食肉文化の変化や、環境規制の強化によって、かつてのような高品質なレザーを確保することが極めて困難になっているんです。
この「希少性」が、革靴の「投資価値」という新しい考え方を生んでいます。10年前の価格を知っている人なら「あの時買っておけば」と後悔したことが一度はあるはずです。しかし、視点を変えれば、今この瞬間に買った靴は、5年後にはさらに高価になっている可能性が高いということです。
ジョンロブの靴は、適切なメンテナンスを行えば10年、20年と履き続けることができます。例えば、21万円のシティ2を10年間履いた場合、年間コストは2.1万円、月間なら2,000円弱です。
革靴を長持ちさせて価値を保つ秘訣
高級靴を資産として保つためには、日々のケアが不可欠です。シューキーパー(シューツリー)の使用や、定期的なデリケートクリームでの保湿を怠らないようにしましょう。特にジョンロブの革は繊細なので、乾燥は大敵です。
私自身、大切に履いている靴が年々値上がりしていくのを見ると、なんだか自分のコレクションの価値が高まっているようで、少し嬉しい気持ちになることもあります。もちろん、売るために買っているわけではありませんが、いざという時にリセールバリューが高いというのは、高額な買い物をする上での大きな安心材料になりますよね。
バイリクエスト2026で自分だけの一足を
既製品の定価がどんどん上がっていく中で、賢い選択肢として浮上しているのが「バイリクエスト(By Request)」です。

これは、ジョンロブが定期的に開催するオーダー会で、既存のモデルをベースに自分好みの革、ソール、サイズ(ウィズ)を選べるサービス。2025年も、2月から3月にかけて主要な百貨店や直営店で開催が予定されています。
通常、バイリクエストにはチャージ料金(オーダー料)がかかりますが、フェア期間中はこれが無料になることが多く、既製品と同じ、あるいはそれに近い価格で自分専用の一足が手に入ります。
定価が20万円を超えている今、既製品の中から無理に自分の足に合うものを探すより、バイリクエストで納得のいく一足を仕立てる方が、結果的にコストパフォーマンスが高いと言えるかもしれません。特に、足幅が標準よりも細い、あるいは広いといった悩みを持つ方にとって、これは救いの手となります。
2026年のバイリクエストでは、最新の限定素材や、過去の名作モデルの復刻が期待されています。既製品では展開のないミュージアムカーフの別色や、今は亡き廃盤モデルをオーダーできる喜びは、革靴ファンにとっては何物にも代えがたい経験です。
値上げの波にただ翻弄されるのではなく、こうしたイベントを賢く利用して、「価格に見合った、あるいはそれ以上の価値」を自分で作り出していく。これが、これからの時代のジョンロブとの付き合い方ではないでしょうか。
ジョンロブの値上げに対抗する賢い中古と並行輸入
正規店の価格が上がると、どうしても気になるのが中古や並行輸入の存在です。少しでも安く手に入れるためのルートについても、私なりに調べてみました。
中古相場をモデル別に徹底解剖

定価高騰の煽りを受けて、中古市場(リユース市場)がかつてないほど活況を呈しています。「新品で21万円は手が出ないけれど、中古なら……」と考える方が増えているんですね。
ジョンロブの中古相場は、モデルや状態によって明確にランク分けされています。私たちが狙い目とする「良品」クラスであれば、だいたい定価の3分の1から4分の1程度の価格で見つけることができます。
| モデル名 | 中古相場(良品〜極上) | 資産性の評価 |
|---|---|---|
| シティ2 | 45,000円〜100,000円 | ★★★★★(最高峰の安定感) |
| ウィリアム | 45,000円〜90,000円 | ★★★★☆(オンオフ兼用で人気) |
| フィリップ2 | 85,000円〜150,000円 | ★★★★★(憧れのプレステージ) |
| ロペス | 35,000円〜75,000円 | ★★★☆☆(季節変動あり) |
ここで注目したいのは、未使用品や数回着用の「極上品」の価格です。これらは定価の7〜8割程度で取引されることもあり、値上げによってその価格もじわじわと引き上げられています。
一方で、多少の使用感がある個体であれば、5万円以下でジョンロブの素晴らしい履き心地を体験することが可能です。ジョンロブの革は非常に丈夫ですから、中古で買ってからしっかりメンテナンスを施せば、見違えるように復活することも珍しくありません。
ただし、中古選びには「サイズ選び」という大きなハードルがあります。ジョンロブには7000番や8000番、そして名作の8695番など、ラスト(木型)によって全く履き心地が異なります。
もし中古での購入を考えているなら、まずは自分のマイサイズをしっかり把握することが成功への近道です。革靴のサイズ選びについては、以前に書いた革靴を大きめで買うと失敗する?という記事をぜひ参考にしてみてください。
平行輸入や偽物を見極めるポイント

並行輸入という選択肢も、新品を安く手に入れるためには無視できません。国内正規店を通さず、海外から直接買い付けられたこれらの靴は、日本の定価よりも2割ほど安く設定されていることが多いです。
しかし、ここで必ずと言っていいほど直面するのが「これって本物?」という不安です。残念ながら、ジョンロブのような超高級ブランドには、精巧な偽物が存在するのも事実です。
偽物を見極めるポイントはいくつかありますが、まずはロゴの刻印の深さや鮮明さ、インソールの仕上げ、そして何より「革の匂い」です。本物のジョンロブからは、質の高いレザー特有の芳醇な香りが漂います。
対して、安価な偽物は化学薬品のようなツンとした匂いがすることがあります。また、並行輸入品の場合は、箱や付属品が正規店と異なることもありますが、それは偽物である証拠とは限りません。あくまでショップの信頼性を第一に考えるべきです。
私自身、並行輸入で購入した経験がありますが、やはり信頼できる大手ECサイトの優良店を選ぶようにしています。正規店の至れり尽くせりのサービスやフィッティング体験を「安心料」として払うのか、それともリスクを承知で価格メリットを取るのか。
このあたりは、個人の価値観が分かれるところですね。不安な方は、正規店で購入するのが最も確実で、最終的には「一番安い買い物」になることも多いです。
インバウンド需要が高級靴の定価を押し上げる仕組み

最近、銀座や新宿のジョンロブ店舗を覗いてみると、日本人よりも外国人観光客の方が多いことに驚かされます。いわゆるインバウンド需要です。実はこれが、日本の販売価格を下げられない(むしろ上げる)大きな要因になっています。世界的に見ても、日本の高級ブランド品の定価は、為替の影響もあり、海外の旅行客から見れば非常に「お買い得」な状態が続いているんです。
彼らにとって、日本でジョンロブを買うことは、自国で買うよりも数万円から、時には10万円近く安くなる計算になります。その結果、国内の在庫が猛烈な勢いで消費され、店舗は常に品薄状態。
ブランド側からすれば、日本人客が「高い」と敬遠しても、海外から来たお客様が次々と買っていくわけですから、あえて価格を据え置くインセンティブが働きません。むしろ、世界的な価格の平準化を目指して、さらに日本の価格を引き上げる可能性すらあります。
この現象は、もはや一過性のものではないように感じます。2025年に向けても、日本の観光市場は活況を呈しており、ラグジュアリーブランドへの支出意欲は高いままです。
私たちは、今や「世界の富裕層」とジョンロブを奪い合っている状況にあると言っても過言ではありません。国内需要だけを見ていた時代は終わり、グローバルな視点での需給バランスが、私たちの足元の価格を左右している……。なんとも複雑な気持ちになりますが、これが今の日本の小売市場が直面している現実なんですね。
円安と物流コストが輸入ブランドを直撃する現状

値上げのニュースを聞くたびに「またか」と思ってしまいますが、その裏には為替という巨大なモンスターが潜んでいます。ジョンロブは英国ノーザンプトンで作られ、日本へと運ばれてきます。当然、決済はイギリスの通貨であるポンドや、あるいはユーロといった外貨が基準になります。昨今の「円安」は、それだけで輸入コストを数割増しにしている元凶です。
例えば、1ポンドが150円だった時と、200円になった時を比較してみてください。同じ1,000ポンドの仕入れでも、日本円に直すと15万円から20万円に跳ね上がります。

ブランド側が利益を削って努力したとしても、これほどの変動を吸収しきれるはずがありません。さらに、原油高に伴う航空便や船便の運賃高騰も追い打ちをかけています。靴一足を運ぶためのコストが、かつてとは比較にならないほど上がっているんです。
コストプッシュ型のインフレはいつまで続くのか?
この原材料費や輸送費の上昇による値上げは、経済用語で「コストプッシュ・インフレ」と呼ばれます。企業の儲けが増えているわけではなく、作るためのコストが上がった分を価格に転嫁している状態です。
私たちが払う21万円の中には、そうした「見えないコスト」がたっぷりと含まれているわけです。為替が劇的に円高に振れれば、あるいは……と期待したくなりますが、一度上げたブランド価格を値下げすることは、ブランド価値を損なうため、滅多なことでは行われません。
私たちができるのは、この状況を冷静に受け入れ、今の自分にとってジョンロブがその対価に見合う存在かどうかを見極めることだけなのかもしれません。
ジョンロブの値上げは加速し今後も上昇が続く予測
さて、ここまで様々な視点から分析してきましたが、最後に皆さんが一番気になっている「これからどうなるの?」という点について、私の見解をまとめたいと思います。残念ながら、ジョンロブの値上げの波が収まる気配は、今のところ全くと言っていいほどありません。むしろ、2025年、そしてその先にかけても、じわじわと上昇し続けると予想するのが自然です。
その理由は明白です。
最高級レザーの枯渇、世界的な熟練職人の賃金上昇、そして日本市場におけるインバウンド需要の定着。
これら全ての要素が「価格を押し上げる方向」に働いています。もしかすると、シティ2が25万円、フィリップ2が40万円という時代が、すぐそこまで来ているのかもしれません。
私自身、過去の価格を知っているがゆえに二の足を踏むこともありますが、最近は「欲しいと思った時が、その後の人生で一番安い時」という言葉を噛みしめるようにしています。
もし、あなたが今、ジョンロブの購入を迷っているのなら、無理のない範囲で一歩踏み出してみるのも良いのではないでしょうか。
