こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
革靴好きなら誰もが一度は憧れる最高峰のブランド、ジョンロブ。その中でも不動の定番であるシティ2を手に入れたいと思っている方は多いですよね。
でも、いざ購入しようとすると、ジョンロブのシティ2のサイズ感やラスト7000の特性、さらには歩くときにかかとが抜けるのではないかといった不安がつきまといます。高価な買い物だからこそ、絶対に失敗したくないというのが本音ではないでしょうか。
この記事では、私が調べたり実際に試したりした経験をもとに、エドワードグリーンやクロケットなどの他ブランドとの比較、さらには中古で購入する際の注意点やスニーカーとの違いについても触れていきます。最後まで読めば、あなたにぴったりの一足を選ぶ自信が持てるようになるはずですよ。
ジョンロブのシティ2のサイズ感とラスト7000

まずは、シティ2の心臓部とも言える「ラスト7000」の設計思想や、特有のフィッティングについて詳しく見ていきましょう。この木型を理解することが、サイズ選びの第一歩になります。
ラスト7000の構造とフィッティングの基準

ジョンロブの既成靴ラインにおいて、最もモダンで流麗なシルエットを持つのが「ラスト7000」です。かつての定番だったラスト8695が、クラシックでポッテリとした丸みを持っていたのに対し、この7000番はシャープなロングノーズが特徴ですね。
初めて足を入れる方は、その「縦の長さ」に驚くかもしれません。しかし、この長さはあくまでデザインとしての「捨て寸」であり、実際の足の収まりどころは非常に計算されています。
フィッティングの基準として最も意識すべきなのは、見た目の長さではなく「ボールジョイント」の位置です。親指と小指の付け根が、靴の最も幅が広い部分にピタリと一致しているかどうかが、快適な歩行を左右します。

ラスト7000は視覚的に細長く見えますが、実は幅自体は標準的な英国靴の「Eウィズ」としての容積をしっかりと確保しています。「見た目が細いから」と安易にサイズを上げてしまうと、靴の中で足が前後に動いてしまい、結果として足を痛める原因になるので注意が必要です。
甲の立ち上がりも比較的緩やかなので、甲が低い方は紐を締めた際に羽根が閉じきってしまわないか、しっかりとチェックしましょう。全体的に「足を締め付けるのではなく、面で優しく包み込む」というジョンロブ独自の哲学が反映された、極めて完成度の高い木型だと言えますね。
また、つま先の形状は完全なラウンドでもなく、鋭すぎない絶妙な「エッグトゥ」になっており、これが指先の解放感を生んでいます。エレガントな外見に反して、指先が自由に動く程度のスペースが確保されているのが、ラスト7000が名作と言われる所以かなと思います。
踵が抜ける原因と対策
多くのユーザーを悩ませる「かかとが抜ける」という現象。これは、ジョンロブ特有の設計と、日本人の足型のミスマッチから起こることが多いですね。
ラスト7000のヒールカップは、欧米人の比較的がっしりした踵を想定しており、伝統的に少し余裕を持たせた作りになっています。一方で、私たち日本人の踵は骨が小さく、アキレス腱にかけてのラインが直線的である傾向が強いため、どうしても靴の踵が足についてこない感覚が生じやすいんです。
さらに、新品のシティ2はソールが非常に堅牢で、屈曲性がまだありません。歩行時に地面を蹴る際、足は曲がろうとするのに、靴の底が硬いために踵が取り残されて「スポッ」と抜けてしまうわけです。
しかし、これには明確な対策があります。まず一つは「忍耐」です。履き込むことでソールに「返り(屈曲性)」がつけば、靴は足の動きにしなやかに追従するようになります。
また、インソールのコルクが沈み込むことで踵の収まりが深くなり、自然とホールド感が増していきます。どうしても初期のストレスを軽減したいなら、「タンパッド」を活用するのが私のおすすめです。

甲を上から押さえることで足を後方に固定し、踵の隙間を物理的に埋めることなくフィット感を高められます。
踵が抜けるからといって安易にサイズを下げすぎると、ボールジョイントを圧迫し、血行不良や外反母趾などのトラブルを招く恐れがあります。まずは「返り」がつくまで、厚手のソックスなどで調整しながら様子を見るのが賢明です。
沈み込みを考慮した革の種類と特徴

シティ2を選ぶ際、将来の「馴染み」を見越すことは非常に重要です。ジョンロブが使用するレザーは世界最高峰の品質を誇りますが、その種類によって伸び方や沈み込みのスピードが異なります。最も一般的なのはブラックカーフですが、他にも魅力的な選択肢があります。
| レザーの種類 | フィッティングの特性 | 馴染みやすさ |
|---|---|---|
| ブラックカーフ | 繊維が密でハリが強く、最初は硬さを感じる | ★★★☆☆(徐々に足型に馴染む) |
| ミュージアムカーフ | 油分が多く、ブラックカーフよりもしなやか | ★★★★☆(比較的早く足に馴染む) |
| スエード | 裏地がない場合もあり、非常に伸縮性に富む | ★★★★★(かなり伸びるため注意が必要) |
特に意識したいのが、グッドイヤーウェルト製法特有の「沈み込み」です。厚みのあるレザーインソールの下にはコルクが敷き詰められており、履き続けることで自分の足裏の形に凹んでいきます。
これにより、内部の容積は約ハーフサイズ分ほど広がると言われています。そのため、新品時に「少しタイトかな?」と感じる程度が、数年後にベストなフィット感になる可能性が高いですね。
特にスエード素材は伸びが顕著なので、カーフよりもワンサイズ(0.5cm)攻めたサイズ選びをするベテランの方も多いですよ。自分の選ぶ革がどのような特性を持っているかを知ることで、長く付き合える一足になります。
お手入れによるフィット感の維持
革靴のサイズ感を維持するためには、適切なケアも欠かせません。
乾燥した革は硬くなり、フィット感が損なわれるだけでなく、ひび割れの原因にもなります。良質なクリームで栄養を補給し、シューツリーで形を整えることで、理想的なフィット感を長く保つことができます。
日本人に最適なEEウィズという選択肢の利点

ジョンロブの既成靴は、基本的に「Eウィズ」が標準ですが、実は「EEウィズ」というワイド設定が存在します。もし、標準のEウィズでボールジョイントが痛むけれど、サイズ(レングス)を上げると踵がガバガバになってしまう……という悩みを抱えているなら、このEEウィズこそが救世主になるかもしれません。
日本人は伝統的に「幅広・甲高」と言われる足型が多いですが、ラスト7000のエレガントさを崩さずに快適さを追求できるのがこの仕様の素晴らしいところです。
EEウィズにすることで、底面の幅だけでなく、甲部分のボリューム(ガース)も増えるため、足を締め付けるストレスが大幅に軽減されます。
「幅を広げると靴がボッテリして見えるのでは?」と心配される方もいますが、ラスト7000はもともとロングノーズでシュッとした造形のため、ウィズを一つ上げてもその流麗な美しさはほとんど損なわれません。
むしろ、無理に足を押し込んで革が横に広がってしまうよりも、適切なウィズを選んで本来の造形を維持するほうが、見た目にもずっとスマートです。国内の直営店では、特定の期間に開催される「バイ・リクエスト」というオーダー会で、自分に最適なウィズを選択することが可能です。
一生モノの投資として、妥協のないフィッティングを追求する価値は十分にありますね。
エドワードグリーンとのサイズ比較
英国靴の双璧として比較されるエドワードグリーン。特にストレートチップの代表格「チェルシー」とのサイズ比較は、多くの方が参考にしたいポイントでしょう。
グリーンの主力木型であるラスト202や82と、ジョンロブのラスト7000を比較すると、ブランドの哲学の違いが明確に分かります。
まず、ラスト202は非常にクラシックな丸みがあり、ヒールカップが小さく設計されています。そのため、踵のホールド感を重視するなら、グリーンの方が「吸い付くような感覚」を得やすいかもしれません。
サイズ換算としては、グリーン202でUK7.5Eを履いているなら、シティ2もUK7.5Eで概ね問題ありません。一方、細身のラスト82は、土踏まずの絞り込みが強く、全体的にタイトな設計です。
82でジャストサイズを選んでいる方がシティ2に乗り換える場合、シティ2の方が全体的にゆとりを感じる傾向があります。このため、人によってはハーフサイズ下げたほうがしっくりくることもありますね。
エドワードグリーンが「足をがっちり掴む」フィッティングなら、ジョンロブは「足全体を優しく包む」イメージで捉えると、サイズ選びの目安がつけやすいかなと思います。
クロケットのオードリーとのサイズ感比較
コストパフォーマンスとクオリティのバランスで日本でも絶大な人気を誇るクロケット&ジョーンズ。その最高峰「ハンドグレードライン」の代表作であるオードリー(ラスト337)は、実はジョンロブのシティ2と非常によく似た立ち位置にあります。

ラスト337は通称「パリラスト」と呼ばれ、モダンなセミスクエアトゥが特徴ですが、この木型とのサイズ相関は非常に高いです。
基本的には、クロケットの337ラストでUK8.0Eがジャストなら、ジョンロブのシティ2もUK8.0Eが最も有力な候補になります。どちらもロングノーズで捨て寸が長めに設定されているため、サイズ感の移行がスムーズなんですね。
ただし、一点だけ注意したいのが「革の厚み」と「ソールの硬さ」です。ジョンロブはクロケットよりも厚手で上質な革を贅沢に使用しているため、新品時の「圧迫感」はジョンロブの方が強く感じられるはずです。
これを「きつすぎる」と判断してサイズを上げてしまうと、馴染んだ後に緩くなってしまうので、クロケットでのサイズを基準にしつつ、初期のタイトさはジョンロブの証として受け入れるのがコツですね。数値的なデータも参考にしながら、最終的には店頭での足入れを大切にしてください。
他社比較で導くジョンロブのシティ2のサイズ感

ここからは、さらに視野を広げて、アメリカの靴や日常的に履いているスニーカーとの比較から、ジョンロブのサイズ感を解明していきましょう。意外な相関関係が見えてくるはずです。
オールデンのバリーラストとジョンロブ換算表
アメリカ靴の象徴、オールデン。特にその代名詞である「バリーラスト」は、ゆったりとした履き心地が魅力ですが、ジョンロブとはサイズ表記のシステムが根本的に異なります。オールデンはUS表記、ジョンロブはUK表記。まずはこの1.0インチの差を理解することが出発点です。
バリーラストは、アメリカのラストの中でも非常に容積が大きく、通常よりもハーフサイズ大きいと言われる特殊な木型です。そのため、単純な「US-1.0=UK」の公式が当てはまりにくい傾向があります。私の経験や多くのユーザーデータを統合すると、以下のような換算になります。
| Alden バリーラスト (US) | John Lobb シティ2 (UK) | サイズ感の傾向 |
|---|---|---|
| US 8.0 D / E | UK 7.0 E | タイト〜ジャスト |
| US 9.0 D / E | UK 8.0 E | 標準的な換算 |
| US 10.0 D / E | UK 9.0 E | 縦の長さは同等 |
オールデンのような「開放感のあるフィッティング」に慣れている方がジョンロブを履くと、最初は「万力で締め付けられているような」感覚になるかもしれません。
しかし、これこそが英国靴の王道。土踏まずから踵にかけてのホールド感を楽しむには、オールデンでのサイズからしっかり1インチ下げて検討するのが基本ですよ。
ニューバランスから考えるサイズ選びのコツ

現代のビジネスマンにとって、最も馴染みがあるのはニューバランスのスニーカーかもしれません。特に「996」や「1400」といった定番モデルは、サイズ選びの非常に良い指標になります。スニーカーはクッション材で足を保護するため、実際の足よりもかなり大きめのサイズを選んでいるのが一般的です。
スニーカーのcm表記からジョンロブのUKサイズを割り出すコツは、まずスニーカーのサイズから「捨て寸」を除去することです。例えば、ニューバランスで27.0cm(US9.0)を履いている場合、実寸はおよそ25.5cm〜26.0cm程度であることが多いです。
この「実寸」を英国靴のチャートに当てはめると、UK7.5が候補に挙がります。つまり、「スニーカーのUSサイズからマイナス1.5」をすると、ジョンロブのサイズに近くなるというわけですね。
スニーカーのように指先を自由に遊ばせるのではなく、ボールジョイントでしっかり足を固定する感覚を意識してみてください。この違いに慣れると、革靴特有の「一体感」が病みつきになるはずですよ。
中古購入時の注意点
憧れのシティ2。中古市場であれば、定価の半額以下で見つかることもあり、非常に魅力的です。しかし、中古のサイズ選びには新品とは比較にならないほど高度な判断が求められます。最も大きなリスクは、前オーナーの「足のクセ」がすでに靴に刻み込まれていることです。
高級靴は履き込むほどにオーナーの足の形に合わせてインソールが沈み込み、アッパーの革が伸びます。つまり、中古のシティ2は、同じ表記サイズでも新品より確実に「大きく、緩く」なっています。
もし新品でUK8.0がジャストだと感じたなら、中古で同じUK8.0を買うと、すでに沈み込みきっているために「ブカブカ」で踵が抜けまくる、という事態になりかねません。
そのため、中古で購入する場合はあえてハーフサイズ下(この例ならUK7.5)を検討するか、インソールの追加を前提にするのが現実的な対策ですね。また、ライニング(内張)の摩耗具合を確認し、極端な偏りがないかチェックすることも重要です。最終的な判断は、信頼できる中古靴専門店で、プロの意見を聞きながら試着することをおすすめします。
雨の日も履ける悪天候仕様とサイズ選び

「20万円の靴を雨の日に履くなんて!」と思うかもしれませんが、突然の雨に遭遇することもありますし、最近では実用性を重視したジョンロブも増えています。
特に「シティ・ソール」と呼ばれるラバーソール仕様のシティ2や、撥水性に優れた「アクアカーフ」を採用したモデルは、働く男性にとって心強い味方です。
ラバーソールモデルの特筆すべき点は、その「返りの良さ」です。レザーソールに比べて初期段階から柔軟に曲がるため、新品時でも踵の抜けが少ないのが特徴です。
そのため、レザーソール版ではタイト目を選んでいた人も、ラバーソール版ならよりリラックスしたサイズ選びが可能になります。また、雨の日は気圧の変化などで足がむくみやすいため、あまりにも攻めすぎたフィッティングだと夕方以降に激痛を伴うことも。
実用性を重視するなら、厚手の靴下を履く余地を残した、ほんの少しゆとりのあるサイズ選びが正解かもしれません。もちろん、雨天後のケアは必須ですが、素材の特性を理解していれば、天候を問わずジョンロブのエレガンスを楽しむことができますね。
最新の素材ラインナップやラバーソールの種類については、シーズンごとに更新されることがあります。正確な情報は、必ず(出典:John Lobb公式サイト『City II』製品ページ)を確認するようにしてください。
ジョンロブのシティ2のサイズ感の選び方まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ジョンロブの象徴であるシティ2のサイズ感について、多角的な視点から深掘りしてきました。これだけ多くの情報をお伝えしてきましたが、最後に心に留めておいてほしいのは、「革靴は育てていくもの」だということです。
新品の時に完璧に快適な靴は、数年後には緩すぎて履けなくなっているかもしれません。逆に、最初は修行のような痛みを伴う靴も、時間をかけて自分の足の一部になれば、世界で唯一無二の履き心地を提供してくれます。
ジョンロブ・シティ2のサイズ選びを成功させる秘訣をまとめると、「ラスト7000の特性を信じ、ボールジョイントを基準に選ぶこと」、そして「踵の抜けを恐れすぎず、沈み込みと返りを計算に入れること」に尽きます。
