こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
フランスの高級靴ブランドとして不動の人気を誇るジェイエムウエストンですが、いざ購入しようとすると一番の悩みどころになるのがサイズ選びですよね。特に、独自規格を採用しているJ.M.Westonのサイズ表を初めて見る方は、その独特な数字の並びに戸惑ってしまうこともあるのではないでしょうか。
ウエストンの靴は、一般的な英国靴や米国靴とはサイズ感のルールが根本的に異なります。私も最初は、どの数値を信じればいいのか分からず、ネット上の情報を必死に探した記憶があります。このブランドには、ミリ単位の精密なフィッティングやモデルごとの木型の違いなど、知っておかないと後悔しかねないポイントがたくさん隠されているんです。
そこで今回は、J.M.Westonのサイズ表を正しく読み解き、自分にとって最高の相棒となる一足を見つけるためのガイドを作成しました。憧れの180ローファーやゴルフなど、モデル別の換算のコツについても詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、サイズ選びに対する不安がスッキリ解消されて、自信を持ってお店や中古市場へ足を運べるようになりますよ。ぜひ最後までお付き合いくださいね。
J.M.Westonのサイズ表から読み解く独自の規格

フランスの至宝、J.M.Westonの靴を選ぼうとすると、まず直面するのが独特なサイズ表記と規格の壁ですよね。
一般的な英国靴や米国靴の基準で選ぶと、思わぬ失敗をしてしまうことも。ここでは、私たちがまず理解しておくべきウエストン独自のサイズ哲学について、詳しくお話ししていきますね。
ブランド独自の規格・数字とは

J.M.Westonの靴を手に取って最初に驚くのは、そのサイズ表記の細かさかもしれません。ウエストンは、創業当時からフランスの職人魂とアメリカの近代的な製靴技術を融合させ、独自のフィッティング理論を築いてきました。
まず覚えておきたいのは、ウエストンのサイズが「長さ(レングス)」と「幅(ウィズ)」の緻密な組み合わせで成り立っているという点です。一般的な既製靴ブランドよりもウィズの展開が圧倒的に広く、まるでオーダーメイドのような一足を見つけることができるのが、ウエストン最大の魅力なんです。
また、ウエストンの靴には他ブランドでは見かけない特殊な「記号」が使われています。これを知っておかないと、自分の狙っているサイズを見落としてしまうかもしれません。特に中古市場や海外サイトで探す際は、以下の表を参考にしてみてくださいね。
| 記号 | 意味 | 表記の例 | 実際のサイズ |
|---|---|---|---|
| / (スラッシュ) | ハーフサイズ(0.5) | 6 / D | 6.5 D |
| - (ダッシュ) | ハーフサイズ(0.5) | 5 - | 5.5 |
スラッシュ(/)は主に靴の内側の小窓などに、ダッシュ(-)は土踏まず付近のソール部分に刻印されることが多いです。どちらも「0.5」を足して読む、と覚えておけばバッチリですよ!
4mmピッチが実現する精密なフィッティング
ウエストンのフィッティングが「精密」と言われる最大の理由は、そのサイズ刻みの細かさにあります。多くのブランドがハーフサイズごとに約4.23mmの間隔でサイズを展開しているのに対し、ウエストンは厳密な「4mmピッチ」を採用しています。
「たった0.2mmの差?」と思うかもしれませんが、実際に足を靴に入れた時の感覚、特に踵の浮きや指先のわずかな圧迫感を調整する上では、この微細な差が決定的な役割を果たすんです。ミリ単位の個体差がある人間の足に対して、より高い解像度でサイズを提案しようとするブランドの姿勢が伺えますね。
多段階のウィズ展開と足囲のバリエーション

J.M.Westonのサイズ選びにおいて、長さ以上に重要なのが「ウィズ(足囲)」の選択です。多くの靴店ではDウィズやEウィズが標準として置かれていますが、ウエストンの真骨頂はA、B、Cといった細身のウィズから、Fのような幅広まで網羅している点にあります。
例えば、代表作の180ローファー。紐での調整ができないため、ウィズを攻めることで足を面で支え、踵をしっかりホールドさせることが可能になります。逆に幅広の方は、レングスを上げずにウィズを上げることで、指先を痛めずにフィットさせることができます。この「ウィズで合わせる」という感覚が、ウエストンのサイズ表を使いこなす鍵になりますね。
| ウィズ表記 | 足幅の印象 | 特徴・選び方のヒント |
|---|---|---|
| A / B | 極めて細身 | 欧米人に多い、非常に華奢で厚みのない足型向け。 |
| C | やや細身 | 180ローファーをタイトに、美しく履きこなしたい愛好家に人気。 |
| D | 標準 | 日本市場でも最も一般的な「標準」とされるサイズ感。 |
| E | やや幅広 | 甲高・幅広な方が多い日本人の足に馴染みやすい安心のサイズ。 |
| F | 幅広 | ゆったりとした足入れ感。ゴルフなどボリュームのある靴で選ばれることも。 |
ウィズ選びの黄金ルール
「長さが足りないからサイズを上げる」のではなく、「長さ(レングス)は変えず、ウィズをDからEへ上げる」といった調整ができるのがウエストンの強みです。これにより、踵が抜けるのを防ぎつつ、横幅の痛みを解消することができますよ!
モデルによって、展開されているウィズの範囲が異なります。例えば、180ローファーは全ラインナップがありますが、一部の限定モデルなどはウィズが限定されることもあるので注意してくださいね。
内側の刻印にあるスラッシュやダッシュの意味

靴の内側の小窓やソールを見ると、「6 / D」や「7 -」といった表記を見つけることができます。これは先ほどもお伝えした通り、ハーフサイズを示すウエストン独自の書き方です。
初めて中古市場や海外で見かけると「6分のD?」「7マイナス?」と混乱してしまいますが、これは単なるハーフサイズの代用記号です。
これをサイズ6と見間違えて購入してしまうと、実寸で4mmも小さい靴を選んでしまうことになります。後述するタイトフィッティングを推奨されるウエストンにおいて、この4mmの誤認は「履けない」という致命的なミスに繋がりかねないので、しっかり覚えておきたいポイントですね。
旧ロゴ時代の表記と現行モデルの違い
ヴィンテージのウエストンを探していると、現行の「/」や「-」ではなく、普通に「6 1/2」と算用数字で書かれているものに出会うことがあります。これは通称「旧ロゴ」と呼ばれる時代のものです。
基本的にはサイズ規格自体に大きな変更はないとされていますが、製造年代によってラストの削り込みが微妙に異なり、現行品よりタイトに感じるといった愛好家の声もあります。
ただ、公式の基準としては数字が同じであれば同じサイズ感を目指して作られています。むしろ注意すべきは、ロゴそのものよりも、その個体がこれまでに受けてきたメンテナンスや保管状況による革の収縮かもしれませんね。
正しい足の測り方と実寸の重要性

J.M.Westonのサイズ表を正しく活用するためには、自分の足の「実寸」を正確に知ることが出発点です。普段履いているスニーカーのサイズを基準にするのは、正直おすすめできません。
計測の際は、足長(踵から指先まで)だけでなく、足囲(親指と小指の付け根を通る一周の長さ)も測りましょう。ウエストンはコルクの沈み込みが非常に大きいブランドなので、計測値に対して「かなりタイト」なサイズを提案されることが多いです。
正確なデータは公式サイトのガイドや、直営店でのプロの計測を参考にすることをおすすめします。
モデル別に見るJ.M.Westonのサイズ表と選び方

ウエストンの難しさ、そして面白さは「モデルごとにサイズ感が全く異なる」ことにあります。一つのモデルでサイズ6だからといって、他のモデルもサイズ6が合うとは限らないんです。ここでは主要なモデルごとに、どのようにサイズを選んでいくべきかを見ていきましょう。
180シグニチャーローファーのタイトな選び方

ウエストンの代名詞「180ローファー」は、ラインナップの中で最もサイズ選びがシビアなモデルです。紐による調整が一切できない構造ゆえに、「新品時は指が動かないほどタイト」に選ぶのが鉄則とされています。
これは、履き込むことで中底のコルクが沈み込み、革が足の形に馴染んだ後の「完成形」を見据えているからです。当初は苦しいかもしれませんが、踵が絶対に抜けないサイズを狙うことが、将来的に「第二の皮膚」のような履き心地を手に入れる唯一の道なんですね。
愛好家の間では、標準的な足幅の方でもあえて「Cウィズ」などの細身を選び、シルエットを崩さずに馴染ませるのが粋だとされています。しかし、足の形は人それぞれですので、豊富なウィズバリエーションを試して、自分にとっての「攻めつつも壊れない」ラインを見極めることが大切です。
| 足型のタイプ | 推奨フィッティング案 | 狙いと効果 |
|---|---|---|
| 標準〜細身の方 | Cウィズでタイトに | 横幅を絞ることで踵の抜けを完全に防止。 |
| 標準〜やや幅広の方 | Dウィズから検討 | 最も汎用性が高く、ウエストンらしいホールド感を体感しやすい。 |
| 幅広・甲高の方 | Eウィズを活用 | レングス(長さ)を下げたまま、指先の圧迫を逃がすことが可能。 |
あまりにもウィズを攻めすぎて、足の血流が止まったり、骨に異常を感じるほどの痛みがある場合はサイズミスの可能性があります。あくまで「革が伸びる範囲」を見極めるのが、成功するサイズ選びのコツですよ!
関連記事:J.M.Westonの現地価格は?2026年最新のパリ販売価格と賢い購入術
641ゴルフ特有のサイズ換算とボリューム感

「ジャーナリストの靴」ことゴルフは、180ローファーに比べると内部容積に余裕のある木型(#31)を採用しています。しかし、ゴルフには「レングスを上げるとウィズも同時に広がる」という独特の傾向があります。
そのため、縦の長さを合わせようと安易にサイズを上げると、横幅がゆるゆるになってホールド感が損なわれる失敗が多いんです。ゴルフは少し厚手の靴下で履くことも想定されるモデルですが、それでもウエストンの基本である「中足部でのホールド」を意識して選ぶのが正解かなと思います。
| モデル名 | 木型番号 | サイズ感の傾向 |
|---|---|---|
| 180 ローファー | #41 | 非常にタイト。ウィズ調整が命 |
| 641 ゴルフ | #31 | ボリュームあり。縦より幅に注意 |
| 598 ロジェ | #21 / #22 | 標準的。UKサイズに近い |
598ロジェと英国靴のサイズ感を比較する

Uチップのデザインが美しい「#598 ハーフハント(通称:ロジェ)」は、J.M.Westonのラインナップの中でも比較的サイズ選びが平易なモデルと言われています。その最大の理由は、このモデルが一般的な英国靴(UKサイズ)の表記とほぼ1対1で対応するように設計されているからなんです。
例えば、ジョンロブやクロケット&ジョーンズなどの英国ブランドで「サイズ7」を愛用している方は、ロジェでも同じ「サイズ7」がフィットする可能性が非常に高いです。
他のモデルのように「極端なサイズダウン」を必要としないため、初めてのウエストンとしても安心して選べる一足ですね。
ここで気になるのが、同じUチップの名作である「#641 ゴルフ」との違いですよね。どちらもウエストンを代表するモデルですが、サイズ選びの感覚は驚くほど異なります。それぞれの違いを表にまとめてみました。
| 比較項目 | #598 ロジェ | #641 ゴルフ |
|---|---|---|
| 採用ラスト | #21(スマートな形状) | #31(ボリュームのある形状) |
| サイズ換算 | UKサイズとほぼ同等 | UKサイズより0.5〜1.0下げる |
| ウィズの傾向 | 標準的で選びやすい | 横に広がりやすく、ウィズ調整が重要 |
| 履き心地の印象 | ドレスシューズに近いフィット感 | 堅牢で「ジャーナリストの靴」らしい安定感 |
ロジェはウエストンの中では「標準的」なサイズ感ですが、それでもウエストン特有の「沈み込み」は発生します。新品時はピタッと吸い付くようなジャストサイズを選ぶのが、数年後の最高の履き心地に繋がりますよ!
ルモックを選ぶ際の注意点とサイズアップの目安
夏に人気の「ルモック」ですが、180ローファーと同じ感覚で選ぶと大変なことになります。ルモックはアンライニング(裏地なし)で革が柔らかいため、修行を必要としない快適な作りになっています。
そのため、180ローファーで修行を前提にサイズダウンしている方が同じサイズを選ぶと、そもそも足が入らないほど小さく感じることがあります。ルモックの表記は標準的なUKサイズ規格に準じているため、180よりもハーフからワンサイズ上げた数値を選ぶのが、私の経験上もスムーズかなと思います。
チェルシーブーツの木型特性とウィズの調整

サイドゴアブーツの#705(チェルシーブーツ)は、ドレスシューズ用の木型を採用しています。このモデルは足首までホールドされるため、ローファーほど踵の浮きを神経質に気にする必要はありませんが、甲の抑えは重要です。
ドレス系のストレートチップ(#300)などで合わせているサイズを基準に、ウィズを一段階落とすことで、サイドゴア特有のフィット感を引き出すことができます。ブーツだからといって大きめを選ぶよりは、ウエストンらしい「吸い付くようなフィット」を狙いたいところです。
修行と呼ばれる万力締めを乗り越えるコツ

ウエストンの靴を語る上で避けて通れないのが「修行(万力締め)」です。これは、厚みのある硬い中底と、最高級のボックスカーフがもたらす強烈な締め付けのこと。なぜこれほど痛い思いをするのかというと、数ヶ月後にコルクが沈み込み、革が足の熱で馴染んだ時に「第二の皮膚」になるように計算されているからなんです。
この「修行」を終えた後に訪れる、どこまでも歩いて行けそうな極上の履き心地こそが、ウエストンが世界中で愛される理由。あくまで一般的な目安ですが、馴染むまでは2〜3ヶ月程度かかると見ておいた方がいいでしょう。
自分に合うJ.M.Westonのサイズ表の活用法
最後に、失敗しないためのJ.M.Westonのサイズ表の活用法をまとめます。ウエストンのサイズ選びは、単なる数字の照らし合わせではなく、モデルごとのラスト特性と、将来の「沈み込み」を予測するプロセスです。
まずは自分の足の実寸を正確に知り、検討しているモデルがタイト目(180)なのか、標準的(598)なのかを把握しましょう。迷った時は、靴の箱に記載されている「UK/US換算サイズ」を確認するのが最も確実な外部基準になります。
ウエストンは長く付き合える素晴らしい靴ですので、ぜひじっくりと自分だけの一足を見つけてください。なお、正確な情報は公式サイトをご確認いただき、最終的な判断は専門スタッフの方に相談されることを強くおすすめします!
