こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
英国靴の世界に足を踏み入れると、必ずと言っていいほど耳にするのがクロケット&ジョーンズという名前ですよね。
140年以上の歴史を持ち、数多くの名作を世に送り出してきたこのブランドですが、いざ自分が手に入れようとすると、クロケット&ジョーンズの格付けが実際のところどの程度の位置にあるのか、気になって夜も眠れないという方も多いのではないでしょうか。
ネット上では「最高峰」と称えられることもあれば、「中堅の実力派」という評価も見かけますし、他の有名ブランドと比べてどのような序列になっているのか、その立ち位置を明確にするのは意外と難しいものです。
特に最近は、世界的な原材料費の高騰や為替の影響によって、以前に比べるとかなり価格も上がっています。そのため、10万円を超える投資をする価値が本当にあるのか、あるいは同じ予算でジョンロブやエドワードグリーンといった憧れの頂点ブランドに手を伸ばすべきか迷う所。
ということでこの記事では、英国靴ヒエラルキーの中でのクロケット&ジョーンズの格付けから、気になる最新の価格動向、さらには失敗しないための代表モデルの選び方に至るまで、皆さんの不安を解消するために徹底的に掘り下げていきます。
クロケット&ジョーンズの格付けと英国靴の立ち位置

英国靴の聖地ノーザンプトンで140年以上の歴史を刻むクロケット&ジョーンズ。そのブランドが世界中の靴愛好家からどのように評価されているのか、多角的な視点からその立ち位置を探っていきましょう。
価格で見るブランド序列

クロケット&ジョーンズの価格帯は、本格的な英国靴の世界において「非常に絶妙なバランス」に位置しています。2026年現在の市場価格を見ると、メインコレクションが12万円台から、上位のハンドグレードコレクションが15万円前後という設定です。
| 格付けカテゴリー | 代表的なブランド | 価格帯の目安(2026年) |
|---|---|---|
| 超高級・至高層 | ジョン・ロブ、エドワード・グリーン | 30万円〜 |
| プレミアム・ミドル | クロケット&ジョーンズ | 12万円〜16万円前後 |
| 伝統・実力派層 | チャーチ、トリッカーズ、カルミナ | 10万円〜13万円前後 |
| 本格靴入門クラス | チーニー、リーガル(上位)、スコッチグレイン | 5万円〜9万円前後 |
この表からも分かる通り、クロケット&ジョーンズは入門クラスよりも一段高く、一方で超高級層よりは手に届きやすいという、まさに「一生モノとして最初に選ぶ本格靴」として最も満足度が高いポジションにいます。
私たちが憧れる「高級英国靴」のクオリティを維持しながら、現実的な予算で手に入れられる最高峰の選択肢。それがプレミアム・ミドルの代表格と言われる理由なんです。
この価格設定は単に高いわけではありません。最高級の原皮選びから、熟練工による自社一貫製造という手間暇を考えれば、むしろ「これだけの質でこの価格は適正すぎる」と市場から高く格付けされているのも納得ですね。
歴史の深さで作るランキング

歴史的な観点からランキングを付けるなら、クロケット&ジョーンズは間違いなくトップクラスの「名門」に数えられます。1879年の創業以来、一度も途切れることなく家族経営を続けてきた背景は、他のブランドにはない圧倒的な強みです。
| 創業年 | ブランド名 | 国 | 歴史的背景・格付けのポイント |
|---|---|---|---|
| 1829年 | トリッカーズ | イギリス | 現存するノーザンプトン最古のメーカー。 |
| 1866年 | ジョン・ロブ | イギリス | 「靴の王者」。ビスポークから始まった最高峰。 |
| 1873年 | チャーチ | イギリス | 英国靴を世界に広めた正統派の名門。 |
| 1879年 | クロケット&ジョーンズ | イギリス | 高い技術力で名立たるブランドのOEMを歴任。 |
| 1890年 | エドワード・グリーン | イギリス | 「伝説の靴」。少量生産で最高品質を追求。 |
| 1891年 | J.M.ウエストン | フランス | フランス靴の象徴。自社タンナーを保有。 |
| 1895年 | ベルルッティ | フランス | 芸術的なパティーヌで知られる高級メゾン。 |
| 1902年 | リーガル | 日本 | 日本における本格靴の歴史を牽引する重鎮。 |
表を見ると、19世紀後半の「英国靴の黄金期」に誕生したことが分かりますね。特筆すべきは、かつてジョージ・クレバリーやジョン・ロブ・パリス(既成靴)といった世界最高峰ブランドのOEM(受託製造)を長年請け負っていたという事実です。
自社ブランドが有名になる前から、世界中の老舗が「靴を作るならクロケットに任せれば間違いない」と認めていたわけです。この圧倒的な「作る力」があるからこそ、歴史ランキングでも常に上位に君臨しています。
伝統を重んじつつも、現代のニーズに合わせてラスト(木型)を改良し続ける進化の姿勢。これこそが、数多あるブランドの中でも、英国靴ヒエラルキーにおいて揺るぎない地位を築いている理由かなと思います。
ジョンロブやエドワードグリーンとの価格比較

最高峰ブランドと比較すると、クロケット&ジョーンズは「実用的なラグジュアリー」としての性格がより鮮明になります。
ジョン・ロブやエドワード・グリーンは、工芸品としての美しさや希少な素材の使用においてTier 1(頂点)に君臨しますが、価格も25万円〜40万円以上と非常に高価な世界です。
| 比較項目 | クロケット&ジョーンズ (ハンドグレード) | ジョン・ロブ / エドワード・グリーン |
|---|---|---|
| 価格帯(目安) | 約15万円〜 | 約26万円〜40万円超 |
| アッパー素材 | 厳選された最高級カーフ | 超希少・最高ランクの原皮 |
| ソールの仕上げ | ヒドゥンチャネル(伏せ縫い) | 極めて細密な伏せ縫い・装飾 |
| 主な評価 | 圧倒的なコスパと実用性 | 至高の工芸品・ステータス |
特筆すべきは、クロケット&ジョーンズのハンドグレードコレクションが、これらの最高級ブランドに近い意匠(ヒドゥンチャネルや最高級カーフ)を採用しながら、価格を半分近くに抑えているという驚異的な事実です。
靴の専門家の間でも、「品質の差は、価格の差(2倍以上の開き)ほど大きくない」という意見が多く聞かれます。もちろん、細部の作り込みや革のキメの細かさでは頂点ブランドに譲るものの、ビジネスシーンで日常的に履きこなす上では、これほど心強いブランドはありません。
私たちが求める「高級靴としての風格」を十分に備えつつ、非常にコストパフォーマンスに優れた格付けを得ているのが、クロケット&ジョーンズの最大の魅力かなと思います。
チャーチやトリッカーズと並ぶ実力派の評価

同じ英国靴の中堅〜上位層として比較されるのがチャーチやトリッカーズです。かつてはチャーチが「英国靴の王道」とされてきましたが、ブランド再編による価格高騰もあり、現在は評価の軸が変わりつつあります。
| ブランド名 | 得意なスタイル | 格付け・立ち位置の現状 |
|---|---|---|
| クロケット&ジョーンズ | ドレス〜カジュアル全般 | 最も英国靴らしい質実剛健さを保つ「万能型」 |
| チャーチ | クラシック・ビジネス | モード寄りな変化もありつつ、根強い伝統派 |
| トリッカーズ | カントリー・ブーツ | 独自のニッチな領域で唯一無二の存在感 |
現在、多くのファンが「今、最も安定して英国靴の良さを味わえるのはクロケット&ジョーンズである」と評価しています。ドレスからカジュアルまで、全方位で高い完成度を誇る点が、実力派として格付けされる理由ですね。
100人調査で判明したブランド人気の共通点

革靴好き100人を対象にした調査でも、クロケット&ジョーンズは常にトップクラスにランクインします。超高級ブランドを抑えてこれほど支持されるのには、明確な理由があります。
高級感はあるけれど、気負わずに履きこなせる。この「実利的な面」こそが、単なるブランドイメージを超えたリアルな支持に繋がっている共通点かなと思います。
引用サイト:【30~40代に聞いた】憧れる「革靴ブランド」ランキングTOP24!
日本のスコッチグレインやリーガルとの違い

日本が誇るスコッチグレインやリーガルは、3万円〜6万円台で買える「本格靴への入り口」として素晴らしい存在です。しかし、クロケット&ジョーンズとは明確な境界線が存在します。
| 比較ポイント | 日本ブランド(標準ライン) | クロケット&ジョーンズ |
|---|---|---|
| 素材(カーフ) | 国産・輸入の良質な革 | 世界最高峰タンナーの優先供給革 |
| 経年変化 | 安定した耐久性 | 履き込むほどに増す「底光り」する艶 |
| 意匠の深さ | 実用重視の標準的な作り | ビスポーク由来の細やかな仕立て |
決定的な違いは、素材の「ランク」と「意匠の深さ」にあります。格付けとしては、日本ブランドで革靴の良さを知った人が「次の一歩」として踏み出す、憧れのステージとして定着しています。まさに、一生付き合える相棒としての風格が備わっています。
クロケット&ジョーンズと同価格帯の国産ブランド
日本の革靴ブランドの中で、クロケット&ジョーンズ(メイン〜ハンドグレード:約12万円〜16万円)と同じ、あるいは近い価格帯に位置するブランドはいくつか存在します。
| ブランド名 | 価格帯の目安 | 特徴・格付けのポイント |
| 三陽山長(極ライン) | 13万円〜17万円前後 | 日本の職人技の結晶。特に「極(きわみ)」シリーズは、ハンドグレードと同等以上の手間がかかった最高級ライン。 |
| 大塚製靴(M-5等) | 10万円〜15万円前後 | 明治5年創業、皇室御用達の歴史を持つ老舗。ボタンブーツやビスポーク譲りの優美なラインが特徴。 |
| SCOTCH GRAIN(直営店限定最高級) | 10万円〜14万円前後 | 「インペリアル・プレスティージ」などが該当。国内最高ランクの革を使用し、日本人の足に特化した名作。 |
| RENDO(ハンドソーンライン) | 10万円〜15万円前後 | 浅草のブランド。九分仕立て(ハンドソーンウェルテッド製法)のラインは、既成靴ながらビスポークに近い履き心地。 |
これらは日本国内で最高峰の「既成靴」を展開しているメーカーであり、クロケット&ジョーンズを検討している方にとって、非常に強力な比較対象となります
クロケット&ジョーンズの格付けを決める技術と名作

なぜここまで高く評価されるのか。その理由は、内部に設けられた厳格なコレクションの区分と、長年培われた「木型」の魔術に隠されています。
ハンドグレードとメインコレクションの品質差

クロケット&ジョーンズには、2つのラインが存在します。標準の「メインコレクション」でも十分に高品質ですが、上位の「ハンドグレードコレクション」は別格です。
ハンドグレードは、19世紀の靴作りを現代に再現することを目指しており、生後3ヶ月以内のベビーカーフを使用したり、手作業でのアンティーク仕上げが施されたりします。両者の違いを理解することは、ブランドの奥深さを知る第一歩です。
| 項目 | メインコレクション | ハンドグレードコレクション |
|---|---|---|
| アッパー | 高品質カーフ | 厳選された最高級カーフ |
| ソール | レザー / ラバー | オークバークソール |
| 仕上げ | オープンチャネル | ヒドゥンチャネル(伏せ縫い) |
| ライニング | ハーフソック | フルソック(全部敷き) |
オークバークソールが支える上位ラインの意匠
ハンドグレードコレクションの格付けを象徴する最大のパーツが、靴底の「オークバークソール」です。これは単なる革底ではなく、樫の樹皮(オークバーク)とともに約1年もの歳月をかけてじっくり鞣された、最高級の底材です。

通常、これほど手間のかかる仕様はビスポーク(注文靴)の世界のものですが、それを既成靴で実現している点が、クロケット&ジョーンズの上位ラインが「格別」と評価される所以ですね。
オードリーなど一生モノの内羽根ストレートチップ

クロケット&ジョーンズの名を世界に知らしめ、その格付けを不動のものにした傑作が「オードリー(AUDLEY)」です。ハンドグレードコレクションを代表する、内羽根ストレートチップの金字塔的なモデルです。
| モデル名 | 採用ラスト(木型) | 特徴・選ばれる理由 |
|---|---|---|
| オードリー (AUDLEY) | 337(パリ・ラスト) | 流麗なソフトスクエアトゥ。高級靴の標準となった世界的な名作。 |
| オードリー 3 | 367(日本向け) | オードリーの美しさはそのままに、日本人の踵に合わせた改良版。 |
無駄を一切省いたミニマルなデザインだからこそ、「厳選された最高級カーフの質感」と「洗練されたシルエット」が際立ちます。「迷ったらオードリー」という言葉がある通り、冠婚葬祭から重要なビジネスシーンまで、どんな場面に出しても恥ずかしくない「一生モノ」の筆頭候補といえるでしょう。
私自身、初めてこの靴を手に取った時の、あの吸い付くような革の質感と気品ある佇まいは今でも忘れられません。まさに格付けに相応しい風格が漂っています。
2026年最新の市場価格から見る投資価値

昨今の原材料費高騰により、2026年の最新価格は15万円前後となっていますが、それでも投資価値は非常に高いと私は考えています。グッドイヤーウェルト製法の靴は、適切に手入れをすれば10年、20年と履き続けることができます。
例えば、15万円の靴を20年履いた場合、1年あたりのコストはわずか7,500円です。数年で履き潰してしまう安価な靴を買い換えるよりも、結果として経済的であり、何より「良い靴を履いている」という自信が仕事へのモチベーションを高めてくれるはずです。中古の価格が落ちにくいブランド名とその代表モデル
高級靴の世界には、手放す際にも驚くほど高い査定額がつく「資産価値の高いブランド」が存在します。これらは中古市場での需要が絶えないため、定価が上がれば中古相場も連動して上昇するという特徴があります。
| ブランド名 | 代表モデル | 価格が落ちにくい理由 |
|---|---|---|
| クロケット&ジョーンズ | オードリー、キャベンディッシュ3 | 知名度が圧倒的で、サイズさえ合えばすぐに買い手がつくため。 |
| エドワード・グリーン | チェルシー、ドーバー | 定価の継続的な上昇と、クラシックな名作木型への根強い支持。 |
| ジョン・ロブ | シティ2、フィリップ2 | 「靴の王者」としての絶対的なブランド力と、極上の革質。 |
| J.M.ウエストン | 180シグニチャーローファー、641ゴルフ | 流行に左右されない不変のデザイン。耐久性が高く、状態が維持されやすい。 |
| オールデン | 990(コードバン・プレーントゥ) | コードバン不足による希少価値。独特のエイジングを求めるファンが多い。 |
特にクロケット&ジョーンズは、「本格靴の基準点」として中古から入る人も多いため、回転率が非常に高いのが特徴です。モデルとしては、ストレートチップのオードリーや、タッセルローファーのキャベンディッシュ3といった「定番中の定番」が最も値崩れしにくい傾向にあります。
もし将来的に買い替えを検討しているなら、こうした「名作」かつ「定番カラー(ブラックやダークブラウン)」を選んでおくと、格付けとしてのステータスを楽しめるだけでなく、財布にも優しい賢い買い物になりますよ!
将来的なリセール価値も高く、中古市場でも値崩れしにくいブランドの一つです。まさに「資産」としての靴と言えますね。
日本人向けのラスト367と375の優れた適合性

格付けにおいて「履き心地」は無視できません。クロケット&ジョーンズが日本で愛される最大の理由は、日本人の足型を徹底的に研究したラスト(木型)の存在です。
名作ラスト337をベースに、欧米人に比べて小ぶりな日本人の踵(かかと)に合わせて改良された「ラスト367」や、タッセルローファーの代名詞キャベンディッシュ3に採用されている「ラスト375」などは、踵の浮きを抑えて抜群のフィット感を提供してくれます。
この「痒いところに手が届く」ラインナップが、日本市場での評価を揺るぎないものにしています。
信頼性に基づくクロケット&ジョーンズの格付けの結論
結論として、クロケット&ジョーンズの格付けを定義するならば、英国靴の伝統と現代の合理性を最も高い次元で両立させた「実力派の王者」と言えるでしょう。ジョン・ロブほど高嶺の花ではなく、かといって入門靴では味わえない高揚感を確実に与えてくれる。その立ち位置は、まさに真の靴好きが最終的に行き着く場所かもしれません。
※価格や仕様は変更される場合があります。正確な情報は公式サイトや正規代理店(トレーディングポスト等)をご確認ください。また、サイズ感は木型によって大きく異なるため、購入前には必ず店頭での試着をおすすめします。
皆さんも、まずは一足、手に取ってみてください。その足元から、きっと新しい景色が見えてくるはずですよ!
