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革靴

クロケット&ジョーンズのモールトンの評価まとめ【ここが評判高い・低評価も紹介】

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こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!

英国靴の聖地ノーザンプトンが生んだ名作、クロケット&ジョーンズのモールトンについて、気になっている方も多いのではないでしょうか。

特に初めて本格的な英国靴を選ぼうとしている方にとって、クロケット&ジョーンズのモールトンの評価や、実際の履き心地、サイズ選びの難しさは避けて通れないテーマですよね。

雨の日でもガシガシ履ける実用性があるのか、それともビジネスシーンではカジュアル過ぎるのか。この記事では、私が個人的に調べたことや感じたことを交えながら、皆さんの疑問をスッキリ解決できるよう、モールトンの魅力を深掘りしていきたいと思います。

ポイント

  • 購入者が実際に感じているモールトンのメリットとデメリット
  • 日本人の足型に馴染みやすいラスト292の特性とサイズ選びのコツ
  • リッジウェイソールや素材がもたらす圧倒的な実用性と耐久性
  • 他ブランドの定番Uチップモデルと比較した際のモールトンの立ち位置

クロケット&ジョーンズ・モールトンの評価と実力

クロケット&ジョーンズ・モールトンの評価と実力
革の小部屋

まずは、モールトンがなぜこれほどまでに多くの靴好きに支持されているのか、その具体的な理由と、実際に手にした人が感じているリアルな評判について解説します。

ポイント

  • 購入者から評判のいいポイント・悪いポイント
  • 日本人の足に合うラスト292のサイズ感
  • 雨の日も安心なリッジウェイソールのグリップ力
  • ビジネスからカジュアルまで活躍する汎用性
  • 長年愛用できるアッパー素材と耐久性の魅力
  • モカ割れを防ぐメンテナンスと修理のポイント

購入者から評判のいいポイント・悪いポイント

購入者から評判のいいポイント・悪いポイント
革靴・評判

クロケット&ジョーンズのモールトンを実際に手にしたユーザーの声を精査すると、その評価は極めて高い水準で安定しています。まず、最も多くの人が口を揃えて称賛するのが「全天候型としての信頼感」です。

本格的な英国靴でありながら、雨を気にせず履けるという実用性は、忙しい現代のビジネスマンにとって何物にも代えがたい価値となっています。また、Uチップ特有の適度なボリューム感が、昨今のゆったりとしたファッションスタイルに完璧にマッチするという点も、おしゃれに敏感な層から支持される理由ですね。

一方で、手放しでの称賛ばかりではありません。一部の購入者からは「最初は革が硬く、馴染むまでに時間がかかる」という声や、「踵が抜けやすい設計に苦労した」という意見も見受けられます。

これらはモールトンの個性とも言える部分ですが、初めて高価な靴を買う方にとっては少し不安なポイントかもしれません。しかし、これら不評の多くはフィッティングの段階で解消できるものが多く、正しい知識を持って選べば、不満を感じるリスクは劇的に下げることが可能です。以下に、評判のポイントを詳しくまとめました。

高く評価されているポイント

  • リッジウェイソールによる抜群のグリップ力とクッション性
  • ビジネスからデニムスタイルまで幅広く合わせられる汎用性
  • ボリュームがあるのに野暮ったくない、絶妙なバランスのフォルム
  • 高級靴としての佇まいと実用靴としてのタフさの共存

注意が必要なポイント(不評な点)

  • 他のモデルと比べてサイズ感が大きく、選び方が難しい
  • ヒールカップが大きめで、踵が小さい人には馴染みにくい場合がある
  • ラバーソールの重厚感により、軽量な靴を好む人には重く感じられる

実用性と美意識の絶妙なバランス

モールトンは、単なる「雨靴」ではありません。その評価の根底にあるのは、職人技が光る仕上げの美しさです。例えば、アッパーに使われるアニリンカーフの質感は、使い込むほどに深い味わいを増していきます。

実用的でありながら、脱いだ時にも誇らしくいられる。そんな所有欲を満たしてくれる点こそが、多くのリピーターを生んでいる最大の要因かなと思います。

日本人の足に合うラスト292のサイズ感

日本人の足に合うラスト292のサイズ感
フィッティング

モールトンを語る上で絶対に外せないのが、このモデル専用に開発された木型「ラスト292」の存在です。

クロケット&ジョーンズは世界で最も多くのラストを保有するメーカーとして有名ですが、この292という番号は、実はモールトンのためだけに存在していると言っても過言ではありません。このラストの最大の特徴は、前足部にしっかりとボリュームを持たせた「コンフォート設計」にあります。

私たちが普段履いている革靴の多くは、見た目のスマートさを優先して指先が細く絞られていることが一般的ですが、ラスト292はあえてショートノーズ気味で、横幅(ボールジョイント)に十分なゆとりを持たせています。

これが、幅広・甲高な足型が多い私たち日本人にとって、驚くほどの解放感をもたらしてくれるんです。「本格靴は窮屈で痛いもの」という先入観を覆してくれるのが、このモールトンのサイズ感の魅力ですね。指先が自由に動く感覚は、一度味わうと他のタイトな靴に戻れなくなるほどの快適さです。

サイズ選びの「落とし穴」に要注意

ただし、この「ゆとり」がサイズ選びを難しくさせている側面もあります。多くのユーザーが指摘するように、モールトンは他のクロケット&ジョーンズの代表作(例えばラスト337のオードリーなど)と同じサイズで選ぶと、確実に大きく感じます。

特に注意したいのが、土踏まずから踵にかけてのホールド感です。前足部が広い分、踵周りも比例して少し大きめに作られているため、いつものサイズだと歩くたびに踵がパカパカと浮いてしまう現象が起きやすいのです。

関連記事:クロケット&ジョーンズのサイズ感ガイド【人気モデル別選び方・スニーカーとの比較目安】

雨の日も安心なリッジウェイソールのグリップ力

雨の日も安心なリッジウェイソールのグリップ力
雨の日と革靴

モールトンが「全天候型シューズの王様」と称される最大の根拠は、その足元を支えるリッジウェイソールにあります。イギリスのハルボロ・ラバー社が製造するこのソールは、一見するとあぜ道のような独特の凸凹パターンを持っていますが、これが濡れた路面で凄まじい威力を発揮します。

雨の日の駅のタイルや、ツルツルした大理石の床でヒヤッとした経験はありませんか?リッジウェイソールなら、そんな場面でもしっかりと地面を掴んでくれる安心感があります。

また、このソールの素晴らしさはグリップ力だけではありません。特筆すべきはその「クッション性」です。ダイナイトソールよりもゴムの層が厚く、かつパターンが内側に配置されているため、歩行時の衝撃を優しく吸収してくれます。

硬いアスファルトの上を長時間歩く日本の都市環境において、この衝撃吸収性は足腰への負担を劇的に軽減してくれます。さらに、ソールの厚みがあることで地面からの冷気や熱が伝わりにくく、物理的に数センチ目線が高くなるというメリットもありますね。まさに、実用性を極めたソールと言えます。

ソールの種類グリップ力クッション性向いているシーン
リッジウェイ◎(最高クラス)◎(厚手で快適)雨天・長距離歩行・オフ
ダイナイト〇(標準的)△(少し硬い)晴天・ビジネス・ドレス寄り
レザーソール×(滑りやすい)〇(返りが良い)フォーマル・乾燥した路面

ビジネスからカジュアルまで活躍する汎用性

ビジネスからカジュアルまで活躍する汎用性
革靴とファッション

モールトンがこれほどまでに支持される理由の一つに、ファッションにおける「守備範囲の広さ」があります。Uチップというデザインは、ドレス(フォーマル)とカジュアル(普段着)のちょうど中間に位置する、いわば「ファッションの交差点」のような存在です。

ストレートチップのような厳格さはないけれど、ローファーほどラフではない。この絶妙なバランスが、現代の多様なライフスタイルにピタリとはまるのです。

例えば、平日のビジネスシーン。ネイビージャケットにグレーのウールパンツを合わせた王道のジャケパンスタイルには、モールトンが放つ英国的な気品が最高にマッチします。

ビジネスからカジュアルまで活躍する汎用性
ジャケパンスタイル

一方で週末。色落ちしたデニムや、少し太めのチノパン、あるいは武骨なミリタリーパンツに合わせても、モールトンの適度なボリューム感が足元をどっしりと支え、全体を「大人っぽく」引き締めてくれます。

「一足しか革靴を持って行けない旅」があるとしたら、私は迷わずモールトンを選びます。それほどまでに、どんな服とも喧嘩せず、それでいて格上げしてくれる汎用性があるのです。

現代のビジネススタイルとの親和性

最近ではクールビズやリモートワークの普及により、スーツをビシッと着込む機会が減ったという方も多いはず。そんな「少し崩した」今のビジネスファッションにおいて、モールトンのUチップはまさに主役級の活躍を見せてくれます。

黒のモールトンなら適度なフォーマル感を、ブラウン(ダークブラウンやタバコスエード)なら柔らかな知性を演出できる。この使い勝手の良さが、多くの男性にとっての「最初の本格靴」として選ばれる大きな要因かなと思います。

長年愛用できるアッパー素材と耐久性の魅力

長年愛用できるアッパー素材と耐久性の魅力
革靴倉庫

モールトンに使われている革(アッパー)のクオリティは、数ある高級靴ブランドの中でもトップクラスと言えます。代表的な「アニリンカーフ」は、革本来の風合いを活かした染料仕上げで、きめが細かく、吸い付くようなしなやかさが特徴です。

これをしっかり磨き込むと、光が奥から透けてくるような気品ある艶が生まれます。安価なガラスレザーのように表面を樹脂で固めていないため、履き込むほどに足の形に合わせて柔らかく馴染んでいく過程を存分に楽しめます。

また、雨天での使用をより重視するなら「スコッチグレインレザー」や「スエード」という選択肢も非常に魅力的です。スコッチグレインは表面に型押しが施されており、小傷や水滴が目立ちにくいという実戦的な強みがあります。

スエード素材は一見デリケートに見えますが、実は防水スプレーとの相性が抜群で、雨の日でも汚れが付きにくい最強の素材なんです。これらの高品質な素材を、伝統的なグッドイヤーウェルト製法で仕立てているからこそ、モールトンは10年単位の長い付き合いができる耐久性を備えているのです。

耐久性の裏付け:グッドイヤーウェルト製法

モールトンが採用しているこの製法は、アッパーとソールを直接縫い合わせず、「ウェルト」というパーツを介して接合します。そのため、靴本体を傷めることなく、ソールの張り替えが何度も行えるのです。

イギリスの靴文化が大切にしている「良いものを直しながら長く使う」という精神が、この一足に凝縮されています。

モカ割れを防ぐメンテナンスと修理のポイント

モカ割れを防ぐメンテナンスと修理のポイント
モカ割れUチップ

どんなに頑丈なモールトンでも、Uチップ宿命の悩みがあります。それが、つま先のU字型のステッチ部分に亀裂が入ってしまう「モカ割れ」です。

ここは歩行時に最も力がかかる場所であり、革が乾燥していたり負荷が集中したりすると、縫い目が裂けてしまうことがあります。お気に入りのモールトンを長く綺麗に保つためには、このモカ割れに対する日々のちょっとした気遣いがとても重要になります。

予防の基本は、ズバリ「乾燥させないこと」です。革は水分と油分が抜けると柔軟性を失い、パキッと割れやすくなります。特に雨の日に履いた後は、水分と一緒に油分も抜けやすいため、しっかり乾かした後にデリケートクリームなどで保湿をすることが鉄則です。

また、シューツリーを入れてシワをしっかり伸ばすことも大切。シワが深いまま放置されると、そのシワの溝から革が劣化していくからです。「履いたら休ませる、そして保湿する」。このシンプルなサイクルを守るだけで、モカ割れのリスクは大幅に軽減されます。

関連記事:革靴のクリームの頻度は月1回?塗りすぎの弊害と素材別の最適解

もし修理が必要になったら?

万が一モカが割れてしまったり、ステッチが切れたりしても、諦める必要はありません。熟練の靴修理職人なら、手縫いでステッチを修復することが可能です。修理費用は数千円からと、買い替えるよりずっと安く済みます。

修理の際は、クロケット&ジョーンズの構造に詳しい専門店(トレーディングポストや有名リペアショップなど)に相談するのが安心ですね。

クロケット&ジョーンズのモールトンを評価し比較

クロケット&ジョーンズのモールトンを評価し比較
革の小部屋

モールトンを検討する際、必ずといっていいほど名前が挙がる「ライバル」たちがいます。それぞれの特徴を比較することで、あなたが本当に求めている一足がモールトンなのかどうかが、より明確になるはずです。

ポイント

  • JMウエストンのゴルフやパラブーツとの違い
  • ジョンロブのバロスと比較、その継承ポイント
  • サイズ選びで失敗しないための試着の重要性
  • セレクトショップ別注モデルと価格の傾向
  • 10年後のエイジングを楽しむ一生モノの投資

JMウエストンのゴルフやパラブーツとの違い

JMウエストンのゴルフやパラブーツとの違い

高級Uチップのカテゴリーにおいて、モールトン、J.M. WESTONの「ゴルフ」、そしてパラブーツの「シャンボード」は、まさに三強と呼ぶべき存在です。これらはどれも素晴らしい靴ですが、履く人の目的や好みによって最適解は異なります。

まず「ゴルフ」は、非常に堅牢で塊感のあるデザインが魅力ですが、フィッティングが極めてタイトで、「万力締め」と呼ばれるほど馴染むまでに痛みを伴うことが多いのが特徴です。また、価格もモールトンより一段高い設定になっています。

一方の「シャンボード」は、非常にカジュアルでボリューム満点のフォルムが特徴です。パラブーツ特有のオイル含有量の多い革は雨に無敵ですが、その分見た目がかなり「ポッテリ」としており、かっちりしたビジネススーツに合わせると少し足元が浮いてしまうこともあります。

それらと比較して「モールトン」は、「スーツにも馴染む上品な顔つき」と「最初から比較的快適な履き心地」という、非常にバランスの良い立ち位置にあります。適度に端正で、適度にカジュアル。この中庸の美徳こそが、モールトンが日本で最も支持されている理由かなと思います。

比較項目モールトンゴルフ(J.M. WESTON)シャンボード(パラブーツ)
主な用途ビジネス&カジュアル万能・一生モノカジュアル・ワーク
馴染みやすさ良い(日本人向け)非常に厳しい(修行が必要)普通
デザインの印象端正・スマート塊感・クラシック無骨・ポッテリ
コストパフォーマンス非常に高いやや低い(高騰中)高い

ジョンロブのバロスと比較、その継承ポイント

クロケット&ジョーンズのモールトンの評価まとめ【ここが評判高い・低評価も紹介】
ジョンロブ・バロス

靴好きの間でモールトンが語られる際、必ず出てくるエピソードが「ジョンロブのバロス」との関係性です。かつて、世界最高峰の革靴ブランドであるジョンロブ(既成靴ライン)において、不動の人気を誇ったUチップモデルが「バロス(Barros)」でした。

実は、その当時のバロスの製造を請け負っていたのが、クロケット&ジョーンズのファクトリーだったのです。バロスは現在廃盤となってしまいましたが、その意匠やエプロンフロントの作り込み、そして洗練されたフォルムを正統に引き継いでいるのが、このモールトンだと言われています。

ジョンロブのバロスといえば、かつては20万円を超えるようなラグジュアリーシューズの代名詞でした。その「魂」とも言える設計思想を、クロケット&ジョーンズというブランドで、約半額近い価格で味わえる。

これは、知識のある人から見れば非常に贅沢で、賢い選択と言えるのではないでしょうか。「最高峰の遺伝子を受け継ぎながら、実用性を極めた靴」。モールトンが単なるビジネスシューズを超えて、一つのアイコンとして愛されている理由がここにあるのです。

語り継がれる美学

バロスの特徴だった「端正なモカ縫い」や「全体のスマートなバランス」は、モールトンのラスト292の上でも見事に表現されています。実際に二つを並べてみると、細部の仕上げに共通する美学が感じ取れます。

憧れのジョンロブに手が届かなくても、モールトンを選ぶことで、その歴史の一部を自分の足元に迎え入れることができる。そんな背景を知ると、一足の靴に対する愛着もより一層深まるかなと思います。

関連記事:ジョンロブのバロス完全解説!入手方法・偽物の見分け方など

サイズ選びで失敗しないための試着の重要性

サイズ選びで失敗しないための試着の重要性
試着

さて、ここまでモールトンの素晴らしさを熱弁してきましたが、最後に最も重要な「警告」をさせていただきます。それは、「絶対に試着なしで買わないこと」です。

最近はインターネットで簡単に靴が買える時代ですし、ポイント還元などで安く手に入れたい気持ちはよく分かります。しかし、モールトンのラスト292は、これまでの指示通り非常に特殊なサイズ感を持っています。普段のスニーカーが27cmだから、あるいは他の英国靴がサイズ8だからといって、同じサイズをポチってしまうと、十中八九失敗します。

モールトンは前方に余裕がある反面、甲周りの押さえが甘いと歩行時に足が前後に動いてしまい、靴擦れやモカ割れの原因になります。また、厚手のカジュアルソックスを合わせるのか、薄手のビジネスソックスを合わせるのかによっても、選ぶべきサイズは変わってきます。

理想は、夕方の少し足がむくんだ時間帯に、実際に合わせたい靴下を持参して試着することです。これほど長く付き合える靴だからこそ、最初の入り口であるフィッティングには妥協しないでください。

試着時にチェックすべき3つのポイント

ポイント

  • 踵が浮かないか:歩き出したときに、踵が靴から離れる感覚がないか確認しましょう。
  • 羽根の開き具合:紐を最大まで締めたときに、左右の羽根がくっつきすぎていないか。馴染んだ後に緩くなるのを計算に入れます。
  • 土踏まずのフィット:土踏まずのアーチ部分が、靴の形と一致して支えられている感覚があるか。

「専門店のフィッティング」という価値

もし可能であれば、トレーディングポストや有名百貨店の靴売り場など、クロケット&ジョーンズの知識が豊富なフィッターさんがいるお店で相談してください。

彼らは、単にサイズを測るだけでなく、「このモデルならハーフサイズ下げた方が良い」「あなたの足型なら厚手のインソールで調整した方が長く履ける」といった、プロならではの視点でアドバイスをくれます。そこで得た確信を持って購入することこそ、モールトンという一生モノを後悔なく手に入れるための、唯一にして最大のコツです。

セレクトショップ別注モデルと価格の傾向

セレクトショップ別注モデルと価格の傾向
セレクトショップ

モールトンはその人気ゆえに、日本の主要なセレクトショップにおいて「定番中の定番」としてラインナップされています。ユナイテッドアローズ、ビームス、トゥモローランド、エディフィスといったショップでは、毎シーズンのようにモールトンが並びますが、実はこれらのお店ごとに微妙に仕様が異なる「別注モデル」が存在することがあります。

例えば、通常のリッジウェイソールをあえてダイナイトソールに変更してよりスマートに見せたモデルや、アッパーにタバコスエードを採用してフレンチカジュアルな雰囲気を強調したモデルなど。これら別注品を探すのも、モールトン選びの楽しみの一つですね。

また、近年の世界的な原材料価格の上昇や為替の影響で、クロケット&ジョーンズの価格も上昇傾向にあります。数年前までは8万円台で買えたこともありましたが、今では10万円を超えるのが一般的です。一見高く感じますが、グッドイヤー製法の英国靴をこの価格で、しかも自社ファクトリーの品質で維持しているのは、実はかなりの企業努力と言えるのです。

購入時期の目安

クロケット&ジョーンズは年に1〜2回、価格改定(値上げ)が行われることが多いです。欲しいと思った時が、実は一番安く買えるチャンスかもしれません。もしセール期間にモールトンが並んでいたら、サイズさえ合えば迷わず「買い」の判断をして良い、それほど価値の落ちにくい靴です。

10年後のエイジングを楽しむ一生モノの投資

10年後のエイジングを楽しむ一生モノの投資
革靴修理

私が「革の小部屋」を運営していて一番伝えたいのは、革靴は「消耗品」ではなく「資産」であるということです。1

0万円のモールトンを買って、10年履くとします。1年あたりのコストは1万円、月に直せば1,000円以下です。さらに、その間ずっとあなたの足元を誇らしく彩り、雨の日も守り続け、履くたびに自分の足に馴染んで最高の歩き心地を提供してくれる。これほどコスパの良い投資が他にあるでしょうか。

10年後のモールトンを想像してみてください。革には深い艶が宿り、あなたの歩き方に合わせて刻まれたシワは、世界にたった一つの表情を見せています。新品の時よりもずっと柔らかく、吸い付くような履き心地になっているはずです。

その頃には、きっとあなたにとって、ただの「靴」以上の存在になっているでしょう。モールトンを選ぶということは、そうした「自分だけのヴィンテージ」を育てる10年間のチケットを買うことに他なりません。

エイジングを成功させるための「愛」

もちろん、放ったらかしでは10年は持ちません。月に一度のクリームケア、数年に一度のソール交換、そして何より「今日もよろしくな」と履き続けること。その手間こそが、愛着となり、靴を美しく変化させていきます。

モールトンという最高の素材をどう育てるか。その主導権は、購入した後のあなたに委ねられています。手入れを重ね、物語を刻んでいく。そんな革靴ライフの相棒として、モールトンはこれ以上ない選択肢ですよ。

クロケット&ジョーンズのモールトンの評価まとめ

ポイント

  • 日本人向けの木型:幅広・甲高の足に合うラスト292で履き心地が快適。
  • 雨に強いソール:リッジウェイソール採用で、悪天候でも滑らず歩きやすい。
  • 抜群の汎用性:ビジネスからカジュアルまで一足でこなせる万能デザイン。
  • 一生モノの堅牢さ:修理可能な製法と上質な革で、10年単位の愛用が可能。
  • サイズ選びが肝:大きめの作りのため、試着とサイズダウンが推奨。
  • 名作の意匠:ジョンロブ「バロス」の血統を継ぐ洗練されたルックス。
  • 高い投資価値:価格と品質のバランスが良く、最初に選ぶべき本格靴。

長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました!ここまでクロケット&ジョーンズのモールトンの評価について、様々な角度から熱く語ってきました。結論を改めてお伝えすると、モールトンは「最高の実用性と、英国靴らしい気品を完璧なバランスで備えた、全天候型の名作」です。

もちろん、サイズ選びが難しかったり、価格が少し高価だったりという面もあります。しかし、それらを補って余りあるほどの汎用性と耐久性、そして歴史に裏打ちされた美学がこの靴には詰まっています。

仕事での信頼感を高めたい時、雨の日に自信を持って外に出たい時、あるいは休日のコーディネートを格上げしたい時。モールトンは常にあなたの期待に応えてくれるはずです。

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