こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
憧れのフランス靴、パラブーツのアヴィニョンを検討していると、ふとパラブーツのアヴィニョンがダサいという評判を目にして不安になることもあるかなと思います。
特におじさん靴のような印象を持たれないか、ビジネスでのマナーは大丈夫か、あるいは自分の年齢層に合うのかなど、高価な買い物だからこそ失敗したくないと思うのは当然のことですよね。
今回はシャンボードとどっちが良いか迷っている方や、正しいサイズ感を知りたい方に向けて、私なりに調べた内容を整理してお届けします。この記事が、皆さんの素敵な靴選びの参考になれば嬉しいです。
パラブーツのアヴィニョンがダサいと言われる理由

アヴィニョンに対して「ダサい」という声が上がるのは、その独特のフォルムが現代の流行や日本のビジネスシーンの価値観と少しズレているように見えるからかもしれません。ここではその理由を深掘りします。
シャンボードとではどっちがおすすめか
パラブーツの代名詞とも言えるシャンボードとアヴィニョン、この2つで迷うのはもはや「パラブーツ選びの登竜門」とも言えますよね。
シャンボードが「おでこ靴」と呼ばれるようなポテッとした丸みが特徴なのに対し、アヴィニョンは「少しシュッとした」大人びた印象を持っています。

この絶妙な差が、コーディネートの明暗を分けるんです。
シャンボードはカジュアル偏差値が非常に高く、デニムや軍パンとの相性は抜群ですが、スーツに合わせると「足元だけがボテッとしすぎて浮いてしまう」と感じる人も多いです。これが「ダサい」という違和感に繋がることがあるんですね。一方でアヴィニョンは、つま先が少し長めで平たい設計になっているため、パンツの裾がきれいに落ち、よりスマートな足元を演出してくれます。
また、アヴィニョンの「乗せモカ」と呼ばれる縫製は、シャンボードの「拝みモカ」に比べて主張が控えめです。この控えめなデザインこそが、ビジネスとカジュアルの境界線をうまく飛び越えてくれるポイントかなと思います。
フランス本国では、シャンボードよりもアヴィニョンの方がビジネスユースとして定番的な人気を誇っているという事実もあります。もしあなたが、「一足でオンオフ兼用したい」「スーツ姿をすっきり見せたい」と考えているなら、間違いなくアヴィニョンがおすすめです。
| 比較項目 | シャンボード | アヴィニョン |
|---|---|---|
| つま先の形状 | 丸みが強く、高さがある | 少しシャープで、平たい |
| モカ縫いの種類 | 拝みモカ(立体的) | 乗せモカ(フラット) |
| ソールの種類 | パラテックス(厚い) | グリフ2(やや薄い) |
| 甲の高さ | 非常に高い | 標準〜やや低め |
| おすすめ層 | カジュアル重視・甲高の人 | ビジネス兼用・甲低の人 |
関連記事:パラブーツのシャンボードはダサい?評判やコーデを徹底解説
おじさん靴に見えるデザインと気になる年齢層
アヴィニョンが一部で「おじさん靴っぽくてダサい」と言われてしまう最大の理由は、日本におけるUチップシューズの歴史的背景にあるのかなと思います。
日本ではかつて、量販店などで売られていた「安価で幅広なコンフォートシューズ」にUチップのデザインが多く採用されていました。その記憶が、アヴィニョンのような本格的な実用靴を見た際にも「おじさんが履く、楽なだけの靴」というイメージとして重なってしまうことがあるんですね。
しかし、アヴィニョンのデザインは、フランスのイゾーという町で労働者のために作られてきた歴史に裏打ちされた「機能美」の結晶です。
1900年代初頭から続くパラブーツの靴作りは、過酷な環境に耐えるための頑強さを追求した結果、この形に辿り着きました(出典:Paraboot公式サイト『History』)。
気になる年齢層についても、実は20代の若者がワイドパンツと合わせて履きこなすスタイルから、50代・60代のベテラン世代がツイードジャケットに合わせるスタイルまで、驚くほど幅広く対応できます。
むしろ、若いうちにこの靴の良さに気づき、10年、20年と履き続けて自分の形にしていくことこそが、最も贅沢でカッコいい選択なんじゃないかなと私は思います。年齢を重ねるごとに「おじさん靴」という評価は、深みのある「玄人好みの名靴」という評価へと変わっていくはずですよ。
世代別のアヴィニョンの捉え方
関連記事:革靴のUチップはダサい?魅力の理由と失敗しない着こなしを解説
ビジネスで履くのがダサいと感じる訳
ビジネスシーンでアヴィニョンを履くのがダサい、あるいはマナー違反だと感じる人がいるのは、アヴィニョンが持つ「武骨なディテール」が原因です。
パラブーツ特有の「ノルヴェージャン製法」によって生まれたL字型のウェルトと太いステッチは、登山靴のような力強さを感じさせます。これが、イタリア製のような繊細でスリークなドレスシューズを良しとする価値観から見れば、「野暮ったい」と映ってしまうことがあるのです。

しかし、現代の日本のビジネス環境は大きく変化しています。クールビズやリモートワークの普及により、ガチガチのフォーマルよりも「程よいカジュアル感のある上品さ」が求められるようになっています。
この流れにおいて、アヴィニョンはまさにビジネス・カジュアルの救世主と言える存在です。光沢の強すぎるエナメル風の靴や、逆に安っぽい合皮の靴を履くよりも、パラブーツのリスレザーが放つ重厚な光沢は、仕事相手に「自分の道具を大切にする、こだわりを持った人」という印象を確実に与えてくれます。
ただし、一点だけ注意したいのが「色選び」です。ビジネスでの第一歩なら、まずは「NOIR(黒)」を選ぶのが正解です。黒のアヴィニョンであれば、ダークネイビーやチャコールグレーのスラックスにも自然に溶け込みます。
一方でブラウン系はカジュアル度が増すため、合わせるスーツの素材感(フランネルやコットンなど)を選ぶ必要があります。このように使い分けを理解していれば、ビジネスでダサいと思われることはまずありません。
ビジネス活用の注意点:冠婚葬祭や、非常に保守的な企業の重要な商談など、完全なフォーマルが求められる場では、内羽根式のストレートチップを履くのが無難です。アヴィニョンはあくまで「最強の日常使い用ビジネスシューズ」として位置づけましょう。
リスレザーの白い粉が汚く見える誤解と手入れ
アヴィニョンを初めて手にした方が「あれ?カビが生えている?」と驚いてしまうのが、表面に浮き出た白い粉、通称「ブルーム」です。
これを知らずに履いていると、周りからも「手入れをしていない汚い靴を履いている」と誤解され、それが「ダサい」という評価に繋がってしまうことがあります。しかし、この白い粉の正体は、革に含まれたたっぷりの油脂分やロウ分なのです。
パラブーツの象徴である「リスレザー(ワクシーレザー)」は、雨の多いフランスの気候でも靴が傷まないよう、通常のカーフよりもはるかに多くの油分を含ませています。
新品時や、しばらく履かずに置いておいた時に、その油分が表面で固まって白く見えるのがブルームです。これは決して汚れではなく、むしろ「革が十分に栄養を蓄えている証拠」なんですね。この手入れの方法を知っているかどうかで、アヴィニョンの見た目は180度変わります。
手入れは非常にシンプルで、馬毛ブラシでシャカシャカとブラッシングするだけでOKです。摩擦熱で油分が溶け、革に再吸収されることで、リスレザー特有のヌメッとした美しい光沢が戻ります。
さらに、定期的に純正のクリーム(特に「グリース」と呼ばれる専用品)を補給してあげることで、驚くほどの撥水性と、時間が経つほどに深みを増すエイジングを楽しむことができます。このプロセスを経て自分の手で磨き上げたアヴィニョンは、もはや「ダサい」とは対極にある、愛着に満ちた芸術品へと進化します。
リスレザーの基本メンテナンス手順
サイズ感のミスが原因で足元がダサくなる背景

ファッションにおいて、最も「ダサい」と見なされるのは、自分の体に合っていないサイズを着ることです
これは靴においても全く同じで、アヴィニョンのサイズ選びを間違えると、どんなに高価な服を着ていても全体のバランスが崩れてしまいます。特にアヴィニョンは、パラブーツの中でも「日本人の足に合いやすい」と言われていますが、それゆえに安易にサイズを選んで失敗するケースが後を絶ちません。
例えば、大きすぎるサイズを選んでしまうと、靴の中で足が遊んでしまい、歩くたびにかかとがパカパカと浮いてしまいます。これでは歩き姿そのものが不恰好(ダサい)になりますし、何より靴紐をきつく締めても「羽根」が完全にくっついてしまい、見た目の美しさが損なわれます。
本来、革靴の羽根は「V字型」に少し開いているのが最も美しいとされており、アヴィニョンのように甲が低めの設計の靴は、サイズが大きすぎるとこの美学が台無しになってしまうんです。
ここがポイント!:アヴィニョンのサイズ選びがうまくいかないと、足元だけが大きく見えたり(大足に見える)、逆に窮屈そうで余裕がない印象を与えてしまいます。「適正な捨て寸」と「羽根の開き具合」の2点を意識することが、脱ダサいへの第一歩です。
関連記事:パラブーツが日本人に合わない理由まとめ【痛みの対策と相性いいモデルを解説】
パラブーツのアヴィニョンがダサい評価を覆す方法

アヴィニョンを「一生モノの名作」として輝かせるためには、正しい知識と少しのテクニックが必要です。ここでは、ダサいと言わせないための具体的な戦略を解説します。
失敗を防ぐサイズ選びと試着のコツ
アヴィニョンのサイズ選びで最も重要な鉄則は、「最初のタイトさを恐れないこと」です。アッパーに使用されているリスレザーは肉厚でありながら非常にしなやかで、履き込むうちに横方向へ驚くほど伸びて足に馴染みます。
さらに、前述したコルクの沈み込みによって、縦・横・高さのすべての方向に空間が広がります。そのため、購入時に「ちょうどいい、楽だな」と感じるサイズは、半年後には「大きすぎて緩い」靴になってしまう可能性が高いのです。
具体的なサイズの目安として、普段ナイキやアディダスなどのスニーカーを27.0cmで履いている方であれば、アヴィニョンのUKサイズではUK6.5(25.0cm相当)やUK7.0(25.5cm相当)が候補になります。
スニーカーサイズから1.0cm〜1.5cm引いた数値がスタートラインになると覚えておきましょう。試着の際は、必ず厚手のソックスではなく、普段ビジネスや街歩きで使う厚さの靴下を持参してください。そして、以下のチェックポイントを確認しましょう。
試着はできるだけ足がむくんでくる「夕方以降」に行うのがベストです。このタイミングで「少しタイトだが痛みはない」というサイズに出会えれば、それは将来的に最高の履き心地を提供してくれる「正解のサイズ」である確率が高いです。
スーツに馴染むグリフ2ソールと色の選び方

アヴィニョンが「おじさん靴」を回避し、最高にスタイリッシュに見えるかどうかは、ソールの特性を理解しているかにかかっています。アヴィニョンに採用されている「グリフ2ソール(GRIFF II)」は、パラブーツの中でも非常にバランスの良い傑作ソールです。
シャンボードのパラテックスソールと比較すると厚みが抑えられており、ヒール部分が独立しているため、横から見た時のシルエットが極めてドレッシーなんです。
この薄めのソールのおかげで、裾幅が細めのスラックスや、テーパードの効いたパンツと合わせても、足元だけが唐突に目立つことがありません。まさに「スーツに合わせられるパラブーツ」の真骨頂ですね。
そして、カラー選びについては、以下の2大定番から自分のライフスタイルに合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
カラー別・失敗しない選び方
もし、アヴィニョンが「ダサい」と感じるなら、それは色のチョイスが服装と合っていないだけかもしれません。まずはこの2色のどちらかを軸に据えることで、コーディネートの難易度はグッと下がり、周囲からの評価も「おしゃれな人」へと変わるはずです。
リゾルトや軍パンに合うコーデ術
アヴィニョンの持つ「武骨ながらもどこか都会的」という二面性を活かすなら、日本のファッションシーンでも定評のある黄金の組み合わせを試してみてください。
その代表格が、日本のデニムブランド「リゾルト(RESOLUTE)」とのペアリングです。リゾルトのデザイナーである林氏が提唱する「短めの丈で細身のデニムを履く」スタイルに、アヴィニョンのボリューム感はこれ以上ないほどマッチします。
デニムの裾から少しだけソックスを覗かせ、その下に鎮座するアヴィニョンのノルヴェージャン製法のコバ。このコントラストが、単なるカジュアルを「大人のフレンチカジュアル」へと格上げしてくれます。
また、ミリタリーパンツ、特にフランス軍の名作「M-47」のようなワイドな軍パンとの相性も抜群です。華奢なローファーではパンツの太さに負けてしまいますが、アヴィニョンならその重厚なフォルムがしっかりと足元を支え、全体のバランスを整えてくれます。
アヴィニョンの鉄板コーディネート例

このように、アヴィニョンは合わせるパンツによって「ドレス」にも「ワーク」にも表情を変えるカメレオンのような靴です。「ダサい」と言われるのは、その万能さを活かしきれていないだけ。
自分の好きなスタイルにアヴィニョンを添えるだけで、驚くほど洗練された印象に変わることを実感できるはずです。
リスレザーのエイジングを楽しむ一生モノの魅力
アヴィニョンを「ただの靴」としてではなく、「共に時を刻むパートナー」として捉えることができれば、もはや他人の「ダサい」という言葉は気にならなくなります。
パラブーツが誇るリスレザーは、履き込めば履き込むほど、まるで宝石のような奥行きのある光沢を放ち始めます。最初はマットで武骨な印象だった靴が、5年、10年と経つうちに、持ち主の歩き方のクセに合わせてシワが入り、世界に一つだけの表情へと育っていく。この「エイジング(経年変化)」こそが、アヴィニョンの真の価値です。

さらに、パラブーツの靴は「ソール交換」を前提に作られています。ノルヴェージャン製法は非常に堅牢で、アッパーさえ適切に手入れしていれば、ソールを張り替えることで数十年単位で愛用することが可能です。
例えば、10万円で購入した靴を20年履いたとしたら、1年あたりのコストはわずか5,000円。毎年のように安い靴を買い換えるよりも、結果的にコストパフォーマンス(Cost Per Wear)に優れ、環境にも優しい選択となります。
手入れを繰り返し、何度もソールを替え、自分の足の形に完全に一致したアヴィニョン。その靴が醸し出す「使い込まれた道具の美しさ」は、どんな新品の高級ブランド靴よりも圧倒的な存在感を放ちます。この価値がわかるようになれば、あなたはもう、流行に左右される「ダサい・ダサくない」の次元を超えた、真のウェルメイドなスタイルを手に入れたと言えるでしょう。
私が初めてパラブーツを買った時、その重さに驚きましたが、一ヶ月経つ頃には「この重さが安定感を生んでいるんだな」と納得しました。
重厚感があるからこそ、大人のコーディネートが引き締まるんですよね。
まとめ:パラブーツのアヴィニョンがダサい噂は間違い
さて、ここまで「パラブーツのアヴィニョンがダサい」という声の正体と、それを覆すための魅力についてたっぷりとお話ししてきました。結論を言えば、アヴィニョンがダサいという噂は、この靴が持つ深い歴史や機能美、そして正しいフィッティングの重要性が十分に理解されていないことから生まれる、単なる「食わず嫌い」や「誤解」にすぎません。
もちろん、どんなアイテムにも好みはあります。しかし、アヴィニョンのようにフランスの自社工場で職人たちが一足一足丁寧に作り上げ、世界中のファッショニスタから数十年にわたって支持され続けている靴には、それを上回るだけの「正解」が詰まっています。
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