こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
革靴を購入するときや、明日のイベントの準備をしているとき、ふと「この革靴のツヤありとツヤなしはどっちを履くのが正解なんだろう?」と手が止まってしまうことってありますよね。
特にお葬式や結婚式といった失敗できない場面や、第一印象が大切な就職活動、さらには日々のビジネスシーンまで、足元の光沢感ひとつで自分の印象がどう変わるのか不安になるものです。
メンテナンスのしやすさやガラスレザーとスムースレザーの質感の違い、さらには選び方の基準まで、知っておきたいポイントは意外とたくさんあります。今回は、そんな革靴のツヤに関する悩みをスッキリ解決できるよう、私の経験も交えながら詳しくお話ししていきますね。
革靴のツヤありとツヤなしはどっちが良いか徹底比較

革靴の光沢感は、単なる見た目の好み以上に、その靴が持つ「キャラクター」や「得意な場面」を大きく左右します。
まずは、代表的な素材の特性を比較しながら、それぞれの魅力について深掘りしていきましょう。
強光沢が美しいガラスレザーのメリットとデメリット
パッと見て「これぞツヤあり!」と感じるのが、鏡のような輝きを持つガラスレザーです。これは牛革の表面をサンドペーパーなどで平滑に削り、その上から顔料と合成樹脂でコーティングを施した素材のことですね。
新品のときからピカピカとした均一で強い光沢があるのが最大の特徴で、まるでガラス板のような滑らかさがあることからその名がついたと言われています。
ガラスレザーの最大のメリットは、なんといっても「お手入れが圧倒的に楽」なことです。樹脂の層が革の表面をガッチリとガードしているため、雨の日でも水が染み込みにくく、泥跳ねなどの汚れがついても表面をサッと水拭きするだけで、簡単に元の輝きを取り戻すことができます。
また、靴クリームを塗っても中まで浸透しない構造なので、本格的な靴磨きの知識がなくても、常に「手入れが行き届いたツヤのある靴」を維持できるのが、忙しい現代人にはたまらない魅力かなと思います。特に、雨天時の心強い味方として一足持っておくと、天候を気にせずお出かけできるので重宝しますよ。
ガラスレザーで注意したいポイント
一方で、デメリットとして絶対に知っておきたいのが「履きジワからのひび割れ(クラック)」です。樹脂コーティングは柔軟性に限界があるため、長く履き続けると歩行時に曲がる部分に深いシワが刻まれ、そこからバリッと樹脂が割れてしまうことがあるんです。
一度割れてしまうと、革の深部までダメージが及んでいることも多く、元通りに修復するのは至難の業。また、クリームが浸透しないということは、裏を返せば「経年変化(エイジング)を楽しめない」ということでもあります。
何年履いても見た目が変わらないので、革を育てる喜びを感じたい人には少し物足りないかもしれませんね。メンテナンスの際は、表面を保護する専用のクリームを使うことが、長持ちさせる秘訣ですよ。
このように、ガラスレザーは「実用性と均一な美しさ」を重視する方にぴったりの素材といえます。手間をかけずにいつでもシャープな光沢を楽しみたい、そんなニーズにはこれ以上ない選択肢になるはずです。
万能で上品なスムースレザーが持つ自然な光沢の魅力

私が一番おすすめしたいのが、革本来の表情を生かしたスムースレザー(銀付き革)です。ガラスレザーのような人工的でギラついた光沢ではなく、内側からじんわりと滲み出るような、深みのある自然なツヤが最大の魅力ですね。
これは革の表面(銀面)をそのまま生かした仕上げで、目には見えないほど微細な毛穴や繊維の質感が残っているため、光が適度に分散して柔らかい輝きを放つんです。
このスムースレザーの本当の面白さは、自分の手でツヤの度合いを自由にコントロールできる「可変性」にあります。例えば、普段使いなら乳化性クリームで保湿して落ち着いたツヤに。
大事な商談やパーティーなら、ワックスを使って鏡のように顔が映るまで磨き上げる「鏡面磨き(ハイシャイン)」に。このように、一足の靴でありながら、お手入れ次第で「ツヤあり」にも「ツヤなし」にも化けてくれる万能選手なんです。まさに、どっちも楽しみたいという欲張りな願いを叶えてくれるのが、このスムースレザーなんですね。
また、履けば履くほど足の形に合わせて革が伸び、自分だけのフィット感が生まれるのも大きなメリットです。定期的にクリームで栄養を与えてあげれば、10年、20年と履き続けることも決して夢ではありません。
使い込むほどに色が深まり、ツヤに奥行きが出てくる「エイジング」の過程は、革靴愛好家にとって至福の時間と言えるでしょう。ただし、ガラスレザーに比べると水や汚れには敏感。雨に濡れたまま放置すると水染みやカビの原因になるので、しっかりとしたケアが必要です。
手間はかかりますが、その分だけ応えてくれるのがスムースレザーの愛おしいところかなと思います。詳しいケアの方法については、革靴の傷は気にしない【味に変える素材選びと補修術・エイジングとの見分け方】で詳しくお話ししているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
スムースレザーの種類による光沢の違い
一口にスムースレザーと言っても、生後6ヶ月以内の仔牛の革である「カーフ」はキメが細かく、非常に繊細で高貴な光沢を放ちます。
一方で、成牛の「キップ」や「ステア」は、カーフに比べると少しワイルドな質感ですが、その分タフで日常使いしやすい適度な光沢を持っています。自分のライフスタイルに合わせて、どの程度の「上品さ」や「タフさ」を求めるかで、革の種類を選んでみるのも面白いですよ。
ビジネスシーンや就活で失敗しない靴のツヤの選び方
ビジネスや就職活動において、足元の「ツヤ」は個人のファッションセンスをアピールする道具というより、相手に対する「清潔感、規律、そして準備の良さ」を伝えるシグナルとして機能します。結論から言うと、この場面では「適度なツヤあり」が最も信頼されやすく、間違いのない選択になります。

特に就職活動をされている方にとって、足元は意外と面接官の目に入るポイントです。高価な靴である必要はありませんが、常にピカピカな状態を維持しやすいガラスレザーの靴は、フレッシュでやる気に満ちた印象を与えてくれるはずです。
「汚れ一つない靴」を履いているだけで、自己管理ができている人だという無言の信頼を勝ち取れることもありますからね。また、就活中は移動が多く、急な雨に見舞われることも多々あります。そんな時、耐水性の高いガラスレザーのツヤは、あなたの活動を足元から力強くサポートしてくれる頼もしい味方になるかなと思います。
一方、すでに社会人として活躍されている方なら、スムースレザーを選んで「メリハリのあるツヤ」を目指すのがカッコいいですね。全体をテカテカにするのではなく、つま先だけをワックスで輝かせるスタイルは、仕事に対する細やかさを感じさせます。
逆に、全く手入れをせずカサカサに乾いた「ツヤなし」の靴は、どれだけスーツが高級でも「身だしなみに無頓着な人」というネガティブな印象を与えかねません。ビジネスにおける革靴の光沢は、いわば「仕事への向き合い方」の鏡のようなもの。毎日のブラッシングだけでも、その継続が確固たる信頼を築く一歩になるはずです。
スエードやシボ革など無光沢の靴が活躍する場面
一方で、あえて「ツヤなし」を選択することで、大人の余裕や洗練されたセンスを表現できる場面もあります。代表的なのが、革の裏面を起毛させたスエードや、表面に薬品で独特のシワを寄せたシュリンクレザー(シボ革)ですね。

これらの素材は、入射した光を表面の凹凸が乱反射させるため、視覚的には光沢が抑えられ、非常に柔らかく温かみのある印象を与えてくれます。
こうしたツヤなしの靴は、昨今のビジネスウェアのカジュアル化(ビジネスカジュアルやジャケパンスタイル)に驚くほどマッチします。例えば、ネイビーのジャケットにグレーのパンツという定番スタイルに、ダークブラウンのスエード靴を合わせるだけで、かっちりしすぎない「こなれ感」が出るんですよね。
また、スエードは見た目の繊細さとは裏腹に、しっかりと防水スプレーをかけておけば雨の日でもシミになりにくく、ブラッシングだけで汚れが落ちるという意外なタフさも兼ね備えています。光沢がない分、傷が目立ちにくいのも、外回りの多い方や旅行などには嬉しいポイントですね。
シボ革(シュリンクレザー)についても、そのボコボコとした独特の質感が、カチッとしたスーツスタイルに程よい「抜け感」をプラスしてくれます。特にシニア層やベテランの方が履くと、渋みのあるお洒落さが際立つかなと思います。
ツヤありの靴が「緊張感」を与えるのに対し、ツヤなしの靴は「親しみやすさ」や「落ち着き」を演出してくれるので、初対面の相手とリラックスして話したいときや、休日のちょっといいレストランでの食事など、シーンに合わせて使い分けてみるのが、大人の革靴ライフを楽しむコツですね。
素材の詳しい特徴については、メーカーの公式見解なども参考になります。(出典:一般社団法人 日本皮革産業連合会)
初心者が知っておきたい冠婚葬祭での光沢のマナー
革靴のツヤ選びで、最も頭を悩ませるのが冠婚葬祭などのフォーマルな場ですよね。ここは「自分をどう見せるか」よりも「周囲や主催者に対して失礼にならないか」という、いわば思いやりのマナーが最優先される世界です。基本の考え方は、お祝いの席(慶事)なら「華やかさと喜び」を、お悔やみの席(弔事)なら「慎みと悲しみ」を足元でも表現する、ということです。
初心者が一足だけ持つべき「究極のフォーマル靴」を挙げるなら、間違いなく「黒の内羽根ストレートチップのスムースレザー」です。これは冠婚葬祭のあらゆる場面で通用するパスポートのような存在。
適度なツヤがあるスムースレザーなら、葬儀ではワックスを控えめにして控えめな光沢に、結婚式ではしっかり磨いて華やかな光沢に、といった具合に「どっち」の場面にも即座に対応できるからです。逆に、初心者の方が避けるべきなのは、エナメルのような「光りすぎる靴」を弔事に履いていったり、逆に汚れが目立つ「カサカサの靴」で結婚式に参列したりすることですね。
フォーマルな場では、ルールを知っていることが自信に繋がり、所作も美しくなります。もしお手持ちの靴がどちらのシーンに適しているか不安な場合は、その靴の素材が「何で作られているか」をまず確認してみてください。
最近では、合成皮革でも非常に光沢が強いものがありますが、基本的には本革(特にスムースレザー)のものを選んでおけば、経年変化も含めて長く冠婚葬祭を支えてくれるはずです。迷ったときは「相手を敬う気持ち」を光沢の強弱で表現する、という感覚を大切にしてみてくださいね。
シーン別の革靴のツヤありとツヤなしはどっちが良い?

ここからは、より具体的なシチュエーションに踏み込んで、どっちを選ぶべきかの判断基準を整理していきましょう。特にマナーが問われる弔事や慶事については、正しい知識を持っておくことが大切です。
葬式や法事でテカテカの靴を履くことが厳禁な理由
お葬式や法事といった弔事の場においては、上でも触れましたが個人の好みに関わらず「ツヤなし(マット)」に近い装いが絶対のルールとされています。これは単なる古臭いしきたりではなく、参列者としての深い意味が込められています。
まず、強く光り輝くものは「華やかさ」や「お祝い事」を連想させてしまうため、故人を悼み、遺族の悲しみに寄り添うべき場には全くふさわしくありません。また、宗教的な背景として、強い光沢(特にエナメルなど)は動物の「殺生」を生々しくイメージさせてしまうため、仏教行事などでは特に忌避される傾向にあります。
光り物を避ける理由は、キラキラと光り輝くものはお祝い事や派手な物事イメージさせるため、葬儀という悲しみの場にはふさわしくないと捉えられているからです。
総合葬祭シオンより
これは靴だけでなく、カバンやベルトのバックルなどにも言えることで、極力光を反射しない、落ち着いた装いが求められるわけです。普段、お仕事でつま先を鏡面磨き(ハイシャイン)にしている方は要注意!そのままだと、どんなに黒いスーツを着ていても、足元だけがパーティー仕様で浮いてしまい、「マナーを軽視している」と思われかねません。
もし、急な訃報で鏡面磨きをした靴しか手元にない場合は、参列前にワックスを落とすのがマナーです。市販のクリーナーを使って、つま先のピカピカした層を優しく拭き取り、乳化性クリームだけで仕上げ直すことで、自然で控えめな「ツヤなし」の質感に戻すことができます。
こうした一手間こそが、言葉以上に相手への敬意を伝えることになるかなと思います。最近は少しルールが緩やかになっていると言われますが、やはりお葬式という失敗が許されない場では、最も保守的で安心な「マットな黒」を選択するのが大人の賢明な判断ですよ。
| 履物の要素 | 葬儀での判断 | 理由と注意点 |
|---|---|---|
| 光沢(ツヤ) | NG(控えめに) | 華美を避け、悲しみに寄り添うため |
| 素材 | 本革(スムース) | エナメルや爬虫類革は殺生を連想させ厳禁 |
| デザイン | ストレートチップ | 最も格式高く、装飾がないため無難 |
| 金具・飾り | 一切NG | 金属光沢も葬儀の場では目立ちすぎるため |
結婚式の華やかな席で推奨される靴選び
お葬式とは対照的に、結婚式や披露宴といったお祝いの席では、適度な「ツヤあり」の革靴が積極的に推奨されます。

足元がキラリと光っていることは、新郎新婦を祝福し、その晴れ舞台を一緒に盛り上げようという敬意の表れでもあるんですね。暗い足元よりも、照明を反射して輝く靴の方が、会場全体の雰囲気を明るく華やかにしてくれるものです。
一般のゲストとして参列される場合は、上質なスムースレザーを丁寧に磨き上げた靴がベストです。つま先をワックスで輝かせる「鏡面磨き」も、結婚式なら大歓迎されるお洒落と言えるでしょう。
また、夜に開催されるパーティーや、タキシードを着用するような非常に格式高い披露宴であれば、エナメルシューズ(パテントレザー)のような強い光沢を持つ靴が正装とされています。
夜の照明の下で、美しくドレスアップしたパートナーの隣を歩くには、エナメルのような特別な「ツヤあり」が最も映えるわけです。逆に、昼間の式ではエナメルだと少し光りすぎて派手に見えることもあるので、その場合はよく手入れされたスムースレザーを選ぶのが、バランスの良い「ツヤ」の楽しみ方かなと思います。
注意したいのは「ツヤなし」のスエードやカジュアルなワークブーツです。これらはたとえ清潔であっても、本来は「外歩き用」のカジュアルな由来を持つため、厳格な式典では少し失礼にあたる場合があります。
最近のレストランウェディングなどでは許容される範囲も広がっていますが、「迷ったらツヤのある黒」と覚えておけば、どの世代の方からも好感を持ってもらえるはずですよ。人生の門出を祝う場だからこそ、自分の靴にも最高の輝きを与えて、晴れやかな気持ちで参列したいものですね。
デリケートクリームでお手入れしてテカリを抑える方法
「この靴、買ったときは良かったけど、最近ちょっとテカりすぎて安っぽく見えるな……」とか「葬儀のためにツヤを抑えたいけれど、マットな靴を買い直す余裕がない!」なんて時に、魔法のような役割を果たしてくれるのがデリケートクリームです。
これは一般的な靴クリームと違い、主成分が水分でできており、革を保湿・柔軟にすることに特化したアイテムなんですね。ロウ分や油分が極端に少ないため、塗っても不自然な膜を作らず、革が本来持っている自然な風合いを引き出してくれます。
使い方はとてもシンプルです。まず、馬毛ブラシなどで全体のホコリを落とし、ステインリムーバーなどのクリーナーで古い油分を拭き取ります(これが大事!古い油分が残っているとツヤが消えません)。
その後、デリケートクリームを布や指で薄く塗り広げます。このとき、革が水分を吸い込んでいく様子がわかるはずです。クリームが乾いたら、仕上げに馬毛ブラシでサッと撫でるだけ。
これだけで、ギラギラした不自然な光沢が落ち着き、しっとりとした上品な「ツヤなし(マット)」の状態に近づけることができます。もしガラスレザーのような樹脂加工が施された靴でなければ、この方法でかなりの光沢コントロールが可能です。
私自身、普段は鏡面磨きを楽しんでいますが、法事の時などはこの方法で「すっぴん」に近い状態まで光沢を落として参列しています。一足の靴で「ツヤあり」と「ツヤなし」のどっちも使い分けたいなら、デリケートクリームは必須アイテム。
革を傷めずに質感をリセットできるので、お手入れの幅がグンと広がりますよ。M.モゥブレィなどの定番ブランドならどこでも手に入るので、ぜひ一つ備えてみてください。
参考:革靴はデリケートクリームだけでOK?【効果や頻度のコツ・ブランド別の特徴】
メンテナンスで自分好みの光沢を育てるエイジング術
革靴のメンテナンスは、単に汚れを落とすだけの作業ではありません。それは、時間をかけて自分の理想の「光沢」を作り上げていく、最高にクリエイティブな趣味でもあります。
特にスムースレザー(銀付き革)を相手にする場合、数年間のエイジングを経て生まれるツヤは、新品の靴には逆立ちしても出せない、深みと色気があるんです。
ツヤを育てる第一歩は、日常的なブラッシングと定期的な保湿です。革の繊維の中に適度な油分と水分が保たれていると、表面に自然な光の反射層が生まれます。そこにさらに、油性ワックスを薄く、薄く塗り重ねていくことで、透明感のある層が形成され、まるで宝石の琥珀のような奥行きのあるツヤに進化していきます。
面白いことに、持ち主の歩き方の癖やお手入れの頻度によって、そのツヤの出方は千差万別。まさに世界に一足だけの、自分の生き様を映し出す鏡になっていくわけです。以前、私の友人が10年履き続けた靴を見せてもらいましたが、そのツヤの重厚感には本当に圧倒されました。
まさに「靴を育てる」醍醐味ですよね。
もし、これから本格的なメンテナンスに挑戦したいなら、まずは自分の靴が「どの程度のツヤを目指したいのか」を想像してみてください。ピカピカの鏡面が好きならワックスを重点的に。
革の質感を愛でたいなら、指で塗り込むクリームをメインに。どっちのスタイルでも、続けていけば必ず革は応えてくれます。万が一、お手入れ中に傷をつけてしまったとしても、革靴の補修方法を知っていればリカバリーも可能です。失敗を恐れずに、自分だけの「至高のツヤ」を追い求めてみてください。その過程こそが、革靴を一生モノの相棒に変えてくれるはずです。
結論として革靴のツヤありとツヤなしはどっちも正解
さて、ここまで「ツヤ」という切り口で革靴の世界を旅してきましたが、いかがでしたでしょうか。最終的に私が伝えたいメッセージは、「革靴のツヤありとツヤなしはどっちも正解であり、それらを自由に使い分けられることこそが、本当の革靴の楽しさである」ということです。
伝統やマナーというルールは確かに存在しますが、それは私たちを縛るためのものではなく、むしろ自信を持って社会に参加するための「道具」のようなものかなと思います。
お葬式ではツヤを抑えて哀悼の意を示し、お祝いの席では最高に輝かせて喜びを表現する。そして日常のビジネスでは、相手に信頼感を与える清潔なツヤを維持する。こうした「どっち」の選択も、その根底にあるのは「相手への敬意」や「自分の気分を上げるため」という前向きな理由です。
一足の靴でメンテナンスを楽しみながら光沢をコントロールするのもよし、シーンに合わせてツヤありとツヤなしの靴を何足か使い分けるのもよし。正解は一つではありません。むしろ、その時々の自分の直感や、その日会う相手のことを思い浮かべて選んだ足元こそが、あなたにとっての「100点満点」の正解なんですよね。
