こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
J.M.Westonの値上げラッシュ、本当に勢いが止まりませんね。私自身、いつか手に入れようと憧れていたモデルが、気づけば数年前の1.5倍近い価格になっていて驚くことがよくあります。
今この瞬間も、J.M.Westonの国内正規店価格の推移を見守りながら、購入のタイミングやメルカリでの中古相場をチェックしている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、最新の価格動向から将来の予測、さらにはサイズ選びのコツまで、気になるポイントをしっかり整理してお伝えします。読み終える頃には、今のインフレ局面でどう動くべきか、その答えが見えてくるはずですよ。
J.M.Westonの値上げから紐解く資産価値

J.M.Westonが近年繰り返している価格改定は、単なるブランドの利益追求ではなく、原材料の希少化やフランス本国での職人技術の維持といった深刻な背景があります。なぜこれほどまでに価値が上がり続けているのか、その構造を詳しく見ていきましょう。
180ローファーやゴルフの価格推移
J.M.Westonのアイコンモデルである「180 ローファー」と「641 ゴルフ」の価格は、この数年で劇的な変化を遂げました。かつての「10万円の壁」がもはや遠い過去のように感じられる現在の推移を、数値で比較してみましょう。

| モデル名 | 2020年前後 | 2026年現在 | 上昇率(概算) |
|---|---|---|---|
| 641 ゴルフ | 約 ¥110,000 | ¥176,000 | 約 60% UP |
| 180 ローファー | 約 ¥100,000 | ¥168,000 | 約 68% UP |
過去5年間で、価格帯は「10万円前後」から「17万円前後」へと完全にシフトしました。この上昇は、J.M.Westonが単なる実用品から、価値が目減りしにくい「文化資産・実物資産」としての地位を確立したことを象徴しています。
マクロ経済から見た上昇の必然性
この歴史的な高騰は、決して日本国内の事情(円安)だけが原因ではありません。欧州を中心とした世界的なコスト増が複雑に絡み合っています。
現在の価格は、これら全てのコストが凝縮された結果であり、ブランドがそのクラフトマンシップを次世代へ継承するための「適正価格への調整」という側面が強いのが実情ですね。
原材料高騰とフランス本国の製造コスト

値上げの最大の要因は、世界的な最高級カーフ(仔牛革)の不足にあります。J.M.Westonはフランス国内に自社のタナリー(なめし工場)を持つ極めて稀有なブランドですが、それでも最高品質の原皮を確保することは年々困難になっています。欧州の食肉文化の変容により、若く傷のない仔牛の皮は供給量が劇的に減少しているからです。
また、なめし工程における環境規制もコスト増の大きな要因です。廃水処理や化学薬品の使用制限に対応するための設備投資は、革の仕入れ単価を直接的に押し上げます。J.M.Westonが守り続けている「ベジタブルタンニンなめし」のソールレザーなども、その伝統を守るために膨大な時間とコストが投じられています。こうした目に見えない部分での品質維持が、製品価格に反映されているわけです。
品質を維持するためには、安価な代替素材に頼るのではなく、コストがかかっても最高級の素材を使い続けるしかありません。私たちが支払う対価は、この「変わらない品質」への維持費とも言えます。
さらに、フランス・リモージュの自社工場で行われる製造工程は、一足につき60時間以上の手作業を要します。グッドイヤーウェルト製法をはじめとする伝統的な技法は、熟練した職人の手に依存しており、自動化や効率化とは無縁の世界です。
フランス国内の労働環境改善や賃金上昇に伴い、この「職人の時間」そのものの価値が上がっていることも、価格改定の大きな要因となっています。ブランドが「品質を落とさないための値上げ」と主張するのは、まさにこのクラフトマンシップを次世代へ繋ぐための決断なのです。
2026年最新の国内正規店価格リスト

2026年現在の国内における正規販売価格は以下の通りです。為替の影響も加味され、全体的に一段高いステージへと移行しています。
数年前の感覚でショップへ行くと、その価格差に驚かれるかもしれません。購入を検討されている方は、この価格を基準に予算を組むのが現実的かなと思います。
| モデル名 | 2026年国内正規価格(税込) | 主な特徴と立ち位置 |
|---|---|---|
| 180 シグニチャーローファー | ¥168,000〜 | 不朽の名作。豊富なウィズ展開が魅力 |
| 641 ゴルフ | ¥176,000 | リッジウェイソール採用の全天候型 |
| 705 チェルシーブーツ | ¥198,000 | 一枚革のような造形美。構造的に高価 |
| 598 ハーフハント | ¥170,500 | 通称ロジェ。オンオフ兼用で根強い人気 |
| 677 ハントダービー | ¥400,000〜 | 手縫い工程が多く別格の存在 |
特に注目すべきは、これまで「高価だが一生モノ」と言われていたモデルが、もはや「高級時計」に近い価格帯に食い込んできている点です。
例えば、705チェルシーブーツは20万円に迫る価格となっており、一足の靴にかける投資としては非常に重みが増しています。しかし、その分だけ所有した時の満足感や、メンテナンスを繰り返して履き込む動機付けも強くなるというポジティブな側面もありますね。
旧ロゴ製品がプレミアム価格で取引される理由
現行品の価格が高騰する一方で、中古市場では「旧ロゴ」と呼ばれる古い時代の個体が熱烈な支持を集めています。

旧ロゴとは、現行のモダンなロゴに変更される前のデザインを指しますが、単なる懐古趣味ではありません。その真の理由は、「当時の圧倒的な革質」に集約されます。
愛好家の間では、数十年前のカーフの方が現代よりも厚みがあり、きめ細やかで粘り強いという評価が定着しています。実際に古い個体を磨いてみると、現行品とは異なる独特の深いツヤが出ることが多く、この「育ちの良さ」が旧ロゴの付加価値となっています。かつては最高級の原皮をより贅沢に使用できた時代背景があるため、革靴好きにとってはたまらない魅力なんですね。
旧ロゴ時代(特に2000年代以前)の個体は、現在の厳しい環境規制や原皮不足の影響を受ける前に製造されているため、現在では再現不可能な品質の革が使われていることもあります。
この「昔の方が革が良かった」というロジックに、近年の現行品の大幅な値上げが拍車をかけました。新品が17万円するなら、状態の良い旧ロゴを10万円で買う方が賢い、と考える層が増えたのです。
その結果、メルカリやブランド古着店では、程度の良い旧ロゴ個体が当時の新品価格を上回るプレミアム価格で取引される現象が起きています。J.M.Westonは、時の経過とともに価値が熟成される、まさにヴィンテージワインのようなブランドだと言えますね。
純正リペア料金の改定と維持費の増大

J.M.Westonを一生モノとして愛用し続けるためには、定期的なメンテナンスと「修理」が不可欠です。
ブランド側も「買い替え」ではなく「修復して履き続ける」ことを推奨していますが、この純正リペア料金も2026年に大きな改定が行われました。長く付き合うためには、このランニングコストも計算に入れておく必要があります。
| 修理メニュー | 2026年改定価格(税込) | 目安期間 |
|---|---|---|
| つま先補強(レザー/ラバー) | ¥8,250〜 | 約1ヶ月 |
| トップリフト(ヒール)交換 | ¥7,150〜 | 約1ヶ月 |
| オールソール(靴底全面交換) | ¥33,000〜 | 約2ヶ月〜 |
| ライニング(内側)補修 | ¥3,300〜 | 約1ヶ月 |
純正リペアの最大のメリットは、製造時と同じラスト(木型)を使用して靴を吊り込み直すため、長年の使用で崩れたフォルムが新品時のように蘇る点にあります。この「型直し」に近い効果は、一般的な修理店では真似できない純正ならではの価値です。
しかし、オールソールに3万円以上かかるようになると、維持費としては安くありません。日頃からシューツリーを使い、適切なブラッシングとクリームによる保湿を徹底することで、大規模な修理のスパンを長くすることが、結果として最も経済的な運用方法と言えるでしょう。
J.M.Westonの値上げ予測と購入時期

さて、ここからは皆さんが最も気になっているであろう「これからのJ.M.Westonはどうなるのか?」という点について、私の見解を交えて詳しくお話しします。
J.M.Westonの値上げは単なる一過性のブームではなく、もはや避けては通れない構造的な変化の中にあります。これからの購入時期を検討する上でのヒントになれば嬉しいです。
過去5年の上昇率から見る今後の価格予想
過去5年間のJ.M.Westonの価格推移を振り返ると、年平均で約10%から、時には一気に15%以上の改定が行われてきました。2020年頃に約11万円だった「ゴルフ」が2026年現在で17万6,000円になっている事実を考えると、まさに複利計算のような勢いです。
このトレンドに基づき、今後3年間の予測をシミュレーションしてみました。
| 年次 | 641 ゴルフ(予想価格) | 180 ローファー(予想価格) | 状況ステータス |
|---|---|---|---|
| 2021年頃 | ¥126,500 | ¥110,000 | 上昇の始まり |
| 2026年(現在) | ¥176,000 | ¥168,000 | 歴史的高値 |
| 2027年(予測) | ¥193,600 | ¥184,800 | 20万円目前 |
| 2028年(予測) | ¥212,900 | ¥203,200 | 20万円突破 |
| 2029年(予測) | ¥234,000 | ¥223,500 | ハイブランド化加速 |
※2027年以降は年利約10%の上昇を想定したシミュレーションです。実際の価格はブランドの戦略や為替により変動します。
この予測を裏付ける背景には、世界的なインフレ構造と、高級皮革の供給不足があります。特に、J.M.Westonが誇る最高品質のカーフは、環境規制の強化や食肉需要の変化によって今後ますます希少性が高まると見られています。さらに、フランス本国での高度な職人技術を維持するための人件費も上昇し続けています。
「いつか安くなるかも」という期待は、今の市場環境では少し危険かもしれません。為替が多少円高に振れたとしても、本国のユーロ定価自体が引き上げられれば、日本での販売価格が下がることは極めて稀だからです。
私たちが直面しているのは、単なる物価の上昇ではなく「ラグジュアリーの再定義」です。かつてのように背伸びをすれば手が届いた存在から、明確に資産としての価値を持つ存在へと、ステージが一段上がってしまいました。
もし、数年後の20万円という数字を想像して「その時はもう買えないかも」と感じるなら、「今この瞬間が、今後の人生で最も安く買えるチャンス」と捉えて動くのが、結果として最も賢い選択になるかなと思います。
並行輸入やZOZOTOWNのセール活用

正規店の価格が15万円、17万円と上がってくると、少しでも出費を抑えたいと思うのは当然ですよね。そこで注目したいのが、楽天市場やZOZOTOWNといったECプラットフォームでの「並行輸入品」の活用です。これらは海外の直営店や正規卸売業者から直接買い付けられたもので、為替のメリットや輸入業者のマージン設定により、国内定価よりも3万円〜6万円ほど安く手に入ることがあります。
特にZOZOTOWNなどの大規模セール時には、定価16万円台のモデルが20%OFFの12万円台で販売されるケースも確認されています。さらにポイント還元などを組み合わせれば、実質的な購入価格をかなり抑えることが可能です。ただし、ここで絶対に注意してほしいのが「サイズの自己責任」です。
並行輸入品は、原則として返品や交換が受け付けられないケースがほとんどです。J.M.Weston特有の複雑なサイズ体系(ウィズ展開など)を完璧に把握していない状態で手を出すのは、最大のリスクと言えるでしょう。
また、並行輸入品であってもJ.M.Westonの製品であることに変わりはないため、国内の正規店で純正リペアを受けることは基本的には可能ですが、初期不良などの対応は購入したショップに依存します。「安さ」という大きなメリットと「フィッティングの不在」というリスクを天秤にかけ、自分のサイズに絶対の自信がある場合にのみ推奨したい戦略ですね。
中古市場やメルカリでのリセールバリュー

新品価格の高騰に伴い、二次流通市場、特にメルカリでのJ.M.Westonの注目度は非常に高まっています。2026年現在のメルカリ相場を見ると、定番の「180 ローファー」であれば、中古の美品で5万円〜8万円前後、箱や純正シューツリーが揃った極上品なら10万円近い価格で取引されることも珍しくありません(出典:メルカリ『j.m.weston 180』検索結果より)。
この高いリセールバリューこそが、J.M.Westonを「実質的に安く履く」ための鍵です。例えば、17万円で新品を購入し、5年履き込んで大切にメンテナンスした靴が、もし8万円で売れたとしたら、5年間の実質的な負担額は9万円。
1年あたり1.8万円でウエストンの世界を楽しめた計算になります。これは、中途半端な価格の靴を履き潰して捨てるよりも、遥かにコストパフォーマンスが良いと言えるのではないでしょうか。
メルカリなどで出品されている「サイズが合わなかった」という理由の未使用に近い個体は、定価よりも数万円安く、かつ新品に近い状態で手に入れられる狙い目と言えます。ただし、偽物リスクを避けるため、購入レシートの有無やロゴの刻印などをしっかり確認しましょう。
J.M.Westonは耐久性が非常に高く、適切にケアされた個体であれば、中古であっても長く愛用できます。新品へのこだわりが強くなければ、中古市場を賢く回遊することで、値上げの波をうまく乗りこなすことができるはずです。
伊勢丹などの正規店で購入するメリット

価格が高騰している今だからこそ、あえて伊勢丹や直営店などの正規店で、定価を払って購入することに大きな意義があると私は考えています。15万円以上の投資において、最も避けなければならないのは「サイズ選びの失敗」だからです。
J.M.Westonのフィッティングは、単に足の長さを合わせるだけではありません。AからFまで最大6段階も存在する「ウィズ(足囲)」の選定こそが、ウエストンの神髄です。熟練のスタッフは、私たちの足型を瞬時に見抜き、一足一足異なる革の個体差まで考慮して、運命の一足を選び出してくれます。この「プロによるコンサルティング」こそが、価格の中に含まれる目に見えない価値なのです。
また、正規店で購入したという履歴は、将来的に純正リペアを依頼する際のスムーズな対応や、ブランドとの信頼関係の構築にも繋がります。高価な買い物だからこそ、そのプロセス自体を楽しみ、完璧なフィット感という安心感を手に入れる。
それは、長く愛用する上での「保険料」のようなものかもしれませんね。初めてのウエストンであれば、まずは正規店で自分の「基準となるサイズ」を知ることを強くおすすめします。
サイズ選びで失敗しないためのフィッティング

J.M.Westonのサイズ表記には、独自のルールがあります。例えば「5/C」という表記。一見すると5サイズのように見えますが、この「/(スラッシュ)」はハーフサイズを意味し、実際には「5.5(5ハーフ)」を指しています。これを知らずに中古市場などで「5C」だと思って購入すると、届いた靴が予想より大きい、あるいは小さいといった悲劇が起こります。
また、J.M.Westonの靴(特に180ローファー)は「捨て寸」が非常に短く設計されています。そのため、足の指先が窮屈でないか、それでいてかかとが抜けないか、という極めてシビアなバランス調整が求められます。自分の足を計測する際は、以下のポイントを意識してみてください。
最近では、以前のような無理なタイトフィッティングを強要しない傾向もありますが、それでもウエストンは「馴染ませて完成させる靴」です。自分の足のクセを理解し、プロの意見を仰ぎながら、10年後の足元を見据えたサイズ選びを心がけましょう。
関連記事:J.M. Weston 180のサイズ感選び!失敗しないための目安と他社比較
万力締めを乗り越える一生モノへの投資

J.M.Westonを語る上で外せないのが、あの伝説的な「万力締め」です。購入直後の数週間、まるで足を万力で締め付けられるような痛みを感じるほどタイトな状態から、徐々に革を自分の足型へと「調教」していくプロセス。これはもはや、一つの儀式のようなものですね。
しかし、なぜそこまでの苦行に耐える価値があるのでしょうか。それは、万力締めを乗り越えた先に、世界で自分だけの足型に完璧に合致した「第二の皮膚」とも言える履き心地が待っているからです。厚みのある良質なカーフが、体温と水分、そして歩行の圧力によってゆっくりと伸び、インソールのコルクが沈み込むことで、足の裏の凹凸までを完璧に再現してくれます。
一度「ウエストンのフィット」を体験してしまうと、他の靴が物足りなく感じてしまう。そんな中毒性のある履き心地こそが、多くの愛好家が値上げされてもなお、この靴を買い続ける最大の理由なのです。
もちろん、足を痛めてしまっては元も子もありません。最近のモデルは革の柔軟性も考慮されており、以前ほど過酷な修行は必要ないという声もありますが、それでも「最初はある程度のタイトさが必要」であることに変わりはありません。
この試練を乗り越えて自分だけの一足へと育て上げる時間は、単なる消費ではなく、自分自身の経験への投資でもあるのです。
賢い選択に欠かせないJ.M.Westonの値上げ対策
ここまで、J.M.Westonの値上げの現状から将来の予測、そして賢い買い方まで幅広くお話ししてきました。結論を言えば、J.M.Westonの値上げは今後も止まることはないでしょう。しかし、それはブランドが自分たちの伝統と品質を絶対に妥協しないという強い意志の裏返しでもあります。
2026年現在、180ローファーやゴルフを手に入れることは、かつてのような気軽な買い物ではなく、一生モノの相棒を迎え入れる「プロジェクト」のようなものです。
初期投資は確かに大きくなりましたが、適切にケアし、修理を重ねれば、20年後、30年後もあなたの足元を支え続けてくれます。その頃には、きっと今の価格が「あの時買っておいて本当に良かった」と思える安さに感じられているはずです。
資産としての価値を守りつつ、自分だけの一足へと育て上げる喜び。この記事が、あなたがJ.M.Westonという素晴らしい世界へ踏み出す一助となれば幸いです。J.M.Westonの値上げという荒波の中でも、本物を見極める目を持って、納得のいく選択をしてくださいね。
