こんにちは!革の小部屋管理人の小次郎です!
憧れの英国靴、クロケット&ジョーンズを手に入れようと思ったとき、一番の悩みどころになるのがサイズ選びですよね。
ネットで検索しても、モデルによって大きさが違うとか、このラストは細身だといった情報が多くて、結局自分に合うのはどれなの、と迷ってしまうこともあるかと思います。
この記事では、私が実際に調べたり試したりした経験をもとに、クロケット&ジョーンズのサイズ感について、ラストごとの特徴や他ブランドとの比較を交えて分かりやすくお届けします。自分にぴったりの一足を見つけるための参考にしてもらえると嬉しいです。
クロケット&ジョーンズのサイズ感とラストの基本

まずは、クロケット&ジョーンズが世界一の種類を持つと言われるラスト(木型)について、その基本と各モデルの関係性を整理してみましょう。ここを知ることで、サイズ選びの精度がぐっと上がりますよ。
代表モデルと使用ラストガイド

クロケット&ジョーンズの靴を選ぶ際、モデル名と同じくらい大切なのが「ラスト(木型)番号」です。
| モデル名 | ラスト(木型) | 特徴・主な用途 |
|---|---|---|
| オードリー | 337 | ハンドグレードの傑作「パリラスト」。端正なセミスクエア。 |
| ハラム | 348 | モダンなチゼルトゥ。007でも採用されたシャープな造形。 |
| キャベンディッシュ3 | 375 | 日本人に最適化。踵を小さく絞ったタッセルローファー。 |
| ボストン2 | 376 | 踵とウエストを絞った、現代的なフィットのコインローファー。 |
| モールトン | 292 | 幅広・甲高。ボリューム感のある日本別注の定番Uチップ。 |
| ペンブローク | 325 | カントリーシューズの王道。丸みがありゆったりした履き心地。 |
| アイラ | 365 | 厚手ソックス対応のブーツ用ラスト。捨て寸は短め。 |
同じブランド、同じサイズ表記でも、このラストが違うだけで履き心地は驚くほど変わります。例えば、定番のストレートチップ「オードリー」は337ラスト、人気のローファー「キャベンディッシュ3」は375ラストといった具合に、モデルごとに設計図が異なるんですね。
私たちがまず押さえておくべきは、自分が狙っているモデルがどのラストを使っているかという点です。クロケット&ジョーンズには、最高峰の「ハンドグレードコレクション」と、実用的な「メインコレクション」の2ラインがあり、それぞれで主流となるラストが異なります。まずはこの全体像を把握することから始めましょう。
オードリーのラスト337の幅とフィット感

ハンドグレードコレクションの代名詞的存在である「オードリー」。これに使用されているのが、通称「パリラスト」と呼ばれる337ラストです。セミスクエアトゥのエレガントな見た目は、まさに英国靴の王道といった風格で、私も初めて見たときはその美しさに惚れ惚れしてしまいました。
337ラストの最大の特徴は、エレガントな外見と、足をしっかり支える「抑揚のある設計」にあります。具体的なフィット感の特徴を以下の表にまとめてみました。
| 部位 | フィッティングの特徴 |
|---|---|
| つま先(トウ) | セミスクエアトゥ。指先に適度な解放感があり、窮屈さが少ない設計です。 |
| ウエスト・踵 | 土踏まずから踵にかけてギュッと絞り込まれており、高いホールド感を実現しています。 |
| 幅(ウィズ) | 標準的な「Eウィズ」ですが、日本のJIS規格に比べるとやや細身に感じられます。 |
このラストは、前足部には少しゆとりを持たせつつ、後ろ半分で足を固定する設計なので、長時間履いていても疲れにくいのが魅力ですね。幅広の足の方でも「Eウィズだから無理」と諦めず、一度足を入れてみると、意外とその包み込まれるようなフィット感に驚くかもしれません。まさに、一足は持っておきたい大人の名作ラストといえますね。
348ラスト特有のサイズ感と捨て寸の選び方

映画『007 スカイフォール』や『スペクター』で、ジェームズ・ボンドが凛々しく履きこなしていたのが、この348ラストです。「ハラム」や「ロウズビー」といった人気モデルに採用されており、鋭いチゼルトゥと長いノーズが生み出すシャープなシルエットは、まさに「仕事のできる男」の代名詞ですよね。
しかし、そのスタイリッシュな見た目ゆえに、サイズ選びで最も勘違いが起きやすいラストでもあります。特徴を以下の表に整理しました。
| ポイント | 348ラストの設計特性 |
|---|---|
| 捨て寸(つま先) | 意図的に長く設計されています。指先に大きな空間があるのが正解です。 |
| 甲の高さ | かなり低めに抑えられています。甲高の方は圧迫感を感じやすいポイントです。 |
| 幅(ウィズ) | 見た目は細いですが、ボールジョイントの幅自体は意外にも「標準的」です。 |
【最重要】つま先の余りを気にしすぎないこと!
348ラストは、デザインとしてつま先に約2.5cm以上の「捨て寸」を持たせています。つま先が余っているからといってサイズを下げてしまうと、ボールジョイントの位置がズレてしまい、足を痛める原因になります。
私自身、初めてハラムを試着したときは「つま先がこんなに余って大丈夫かな?」と不安になりましたが、それがこのラストの正しい姿なんです。サイズ選びの際は、つま先の空間は一旦忘れ、以下の2点に全神経を集中させてみてください。
甲高の方は、甲の圧迫感に引っ張られてオーバーサイズを選びがちですが、そうすると今度はノーズが長くなりすぎて歩きづらくなってしまいます。
まずは基準となるUKサイズを試し、甲があまりにキツい場合はハーフサイズ上げるか、あるいは337ラスト(オードリー等)への変更を検討するのも、賢い選択かなと思います。ボンドのようなスマートな足元を目指して、じっくり選んでみてくださいね!
キャベンディッシュ3のサイズ感と踵抜け対策

タッセルローファーの金字塔として、今や街中で見かけない日はないほどの人気を誇るのが「キャベンディッシュ3」です。これには、私たち日本人の足型を強く意識して開発された375ラストが採用されています。最大の特徴は、以前の定番だった325ラストよりも踵(ヒールカップ)が小ぶりに改良されている点にあります。
ローファー選びで最も怖い「踵抜け」を解消するために、375ラストがどのように進化したのかを以下の表にまとめました。
| ラスト番号 | 特徴・フィッティング | 踵のホールド感 |
|---|---|---|
| 325ラスト (旧モデル) | 全体的にボリュームがあり、ゆったりした履き心地。欧米人向け。 | 標準〜大きめ |
| 375ラスト (現行モデル) | 前足部のゆとりは維持しつつ、ウエストと踵をギュッと絞った設計。 | 高い(抜けにくい) |
失敗しないサイズ選びの極意
ローファーは紐で調整ができないため、新品時に「かなりタイト(少しきつい)」と感じるサイズを選ぶのが鉄則です。履き込むうちにコルクが沈み、革が馴染んで驚くほど空間が広がります。
特に私のような踵が小さいタイプの方は、普段の紐靴(オードリーなど)よりもハーフサイズ下げる(例:UK 8.0 → UK 7.5)選択をされる方が非常に多い印象ですね。また、選ぶ「素材」によっても馴染み方が違うので、以下の点に注意してみてください。
| 素材 | サイズ選びのアドバイス |
|---|---|
| カーフ(牛革) | 標準的な選び方でOK。しっかりとしたハリがあり、形が崩れにくいです。 |
| スエード | カーフよりも柔らかく、伸びが早いのが特徴。より慎重にタイト目を選ぶのが正解です。 |
| コードバン | ほとんど伸びないため、無理なサイズダウンは厳禁。最初から適切なゆとりが必要です。 |
「最初はちょっと痛いかも…」という不安を乗り越えて選んだジャストサイズのキャベンディッシュ3は、数ヶ月後にはあなたの足の一部のように吸い付く最高のパートナーになってくれます。踵が浮くストレスのない快適なローファーライフを、ぜひ手に入れてくださいね!
モールトンは幅広で甲高な足にも合うサイズ感か
「幅広・甲高」という日本人に多い悩みに対し、まさに救世主といえる存在が、このUチップの大定番「モールトン」です。採用されている292ラストは、クロケット&ジョーンズのラインナップの中でも群を抜いてボリュームがあり、どっしりとした存在感が魅力ですね。
私のように「細身のドレスシューズだとどうしても足の横幅が痛くなる……」という方にとって、モールトンの開放的な履き心地は一度知ると病みつきになります。他の主要ラストとの違いを以下の表にまとめました。
| チェックポイント | 292ラスト(モールトン)のサイズ感 |
|---|---|
| 横幅(ワイズ) | かなり広めの設計。小指の当たりを気にせず履ける、余裕のある作りです。 |
| 甲の高さ | 非常に高く、余裕があります。外羽根(ダービー)仕様なので調整もしやすいです。 |
| 全体的な容積 | 337や348といったドレスラストに比べ、明らかに一回り大きく感じます。 |
サイズ選びの注意点
モールトンは設計自体が非常に大きいため、他のクロケットの靴(オードリー等)よりも「ハーフサイズ下(-0.5)」を選ぶのが、失敗しないための黄金律です。
例えば、オードリーでUK 8.0がジャストの方は、モールトンならUK 7.5でちょうど良い場合がほとんどです。また、同じUチップとしてよく比較されるパラブーツの「シャンボード」とも、サイズ選びの感覚が少し異なります。
| 比較項目 | モールトン(C&J) | シャンボード(Paraboot) |
|---|---|---|
| サイズ感の傾向 | 幅広だが踵は比較的絞られている | 全体的に筒状で踵が抜けやすい |
| 推奨サイズ換算 | UK 7.5 | UK 7.0 前後 |
モールトンはリッジウェイソールを採用していることも多く、雨の日でもガンガン履ける実力派。だからこそ、大きすぎるサイズを選んで足が中で遊んでしまうと、せっかくのタフな歩行性能が活かせません。「幅広だからいつものサイズで大丈夫だろう」と過信せず、思い切ってハーフサイズ下げたフィット感を試してみてくださいね。
失敗を防ぐローファーのUKサイズ選びのコツ
ペニーローファーの「ボストン2」などで使われる376ラストも、キャベンディッシュ3同様に踵周りが小ぶりに設計されています。ローファー全般に言えることですが、サイズ選びの失敗を防ぐには「ソックスの厚み」と「馴染み」を考慮することが不可欠です。
アンライニング(裏地なし)のモデル、例えば「ハーバード2」などは、ライニングがあるモデルよりも足当たりが柔らかく、さらに馴染みが早いです。そのため、最初からかなりのタイトフィットで合わせるのが定石と言えます。
基本的には、夕方の足が少しむくんだ状態で試着しつつも、将来的な革の伸びを計算に入れて、踵がパカパカしない最小のサイズを攻めるのが、長く愛用するための秘訣かなと感じています。
ブランド比較で知るクロケット&ジョーンズのサイズ感

さて、自分の基準となるサイズを割り出すには、すでに持っている他の靴と比較するのが一番手っ取り早いです。ここからは、人気ブランドとの比較データを具体的に見ていきましょう。
オールデンとのサイズ比較マトリクス

アメリカ靴の雄、オールデンとの比較は気になるところですよね。特に有名な「バリーラスト」との違いについて見てみましょう。一般的に「USサイズ - 1.0 = UKサイズ」というのが基本の計算式になります。
| オールデン(USバリー) | C&J(UK 337/348など) | 備考 |
|---|---|---|
| US 7.5 D | UK 6.5 E | 基本の-1.0換算 |
| US 8.5 D | UK 7.5 E | 幅広の方はUK同サイズの場合も |
| US 9.5 D | UK 8.5 E | ローファーはさらにハーフ下げ検討 |
ただし、バリーラスト自体が大きめの作りなので、タイトに履きたい場合は「-1.5」くらいでちょうど良いという声もあります。あくまで一般的な目安として参考にしてくださいね。
パラブーツ愛用者が選ぶべき適切なサイズ目安

フランスのパラブーツ、特に「シャンボード」との比較もよく話題にのぼります。どちらもUチップの名作を持つブランドですが、サイズ感のニュアンスは少し異なります。
パラブーツのシャンボードでUK 7.0を履いている場合、クロケットのモールトンなら同サイズか、ハーフサイズ上のUK 7.5が候補に入ります。パラブーツは「万力締め」と呼ばれるほどタイトに選ぶ文化がある一方で、クロケットはもう少し足なりのフィッティングを目指すことが多いからです。自分の好みが「修行」のようなタイトさなのか、最初から快適な履き心地なのかによっても選ぶサイズは変わってきます。
関連記事:パラブーツのシャンボードのサイズ感選び!失敗しない目安とコツ
スニーカーのcm表記から換算するサイズ選び

普段、ナイキやアディダスといったスニーカーを中心に履いている方が、初めてクロケット&ジョーンズを選ぶ際に最も陥りやすいのが「cm表記の罠」です。実は、スニーカーの27.0cmと革靴の27.0cm(UK 8.5相当)は、中身の広さが全くの別物なんですよね。
結論から言うと、スニーカーのサイズ表記から「1.0cm〜1.5cm」をマイナスした数値が、クロケット&ジョーンズにおける目安サイズ(足の実寸に近い値)になります。なぜこれほど差が出るのか、まずは以下の換算目安表を見てみてください。
| スニーカーサイズ (cm) | C&J 推奨サイズ (UK) | C&J cm換算目安 |
|---|---|---|
| 26.0 cm | UK 6.5 | 約 25.0 cm |
| 26.5 cm | UK 7.0 | 約 25.5 cm |
| 27.0 cm | UK 7.5 | 約 26.0 cm |
| 27.5 cm | UK 8.0 | 約 26.5 cm |
| 28.0 cm | UK 8.5 | 約 27.0 cm |
このように、例えばスニーカーで27.0cmを履いている方なら、クロケットではUK 7.5(約26.0cm相当)から試してみるのがセオリーです。タイトなフィットを好む方や、踵の小さいローファーを選ぶ場合は、さらにハーフサイズ下のUK 7.0(約25.5cm相当)がボリュームゾーンになることも珍しくありません。
なぜこれほどサイズが違うの?
スニーカーは内側に厚手のクッション材が詰まっているため、表記サイズよりも中の空間がかなり狭くなっています。対して、クロケットのような本格革靴は中底とアッパーのみの構造。クッションがない分、靴の中の容積が大きいため、表記上の数字を小さくする必要があるんですね。
私自身も最初は「こんなに小さいサイズで大丈夫かな?」と不安になりましたが、革靴は「足の実寸」に合わせて選ぶのが基本。スニーカーと同じ感覚で選んでしまうと、数ヶ月後に革が馴染んだ際、ブカブカになって後悔することになりかねません。サイズ選びの際は、この「マイナス1.5cmの法則」をぜひ頭の片隅に置いておいてくださいね。
沈み込みを考慮した店舗での試着とフィッティング
究極的には実店舗での試着が一番ですが、その際もチェックすべきポイントがあります。まず、必ず「実際に合わせる靴下」を履いていくこと。ドレスソックスと厚手のカジュアルソックスでは、ハーフサイズ分くらい簡単に変わってしまいます。
また、グッドイヤーウェルト製法は履き込むと中底が沈みます。店員さんもよく仰っていますが、「少しきついけれど痛くはない」というレベルが理想です。踵が抜けないか、甲でしっかり支えられているかを鏡の前で歩きながら確認しましょう。夕方の足がむくんだ時間帯に試着するのも、失敗を防ぐための鉄則ですよ。
失敗しないクロケット&ジョーンズのサイズ感まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、憧れの英国靴を手に入れるための「クロケット&ジョーンズのサイズ感」に関する情報をぎゅっと凝縮してお届けしました。ラストごとの個性を理解し、他ブランドとの違いを知ることで、自分にとっての「黄金のサイズ」が見えてきたのではないでしょうか。
最後に大切なことをお伝えすると、数値やデータはあくまで一般的な目安です。足の形は千差万別ですし、革の個体差もあります。正確な情報は公式サイトや正規販売店で確認し、最終的な判断はプロのスタッフに相談しながら行うことを強くおすすめします。自分だけの一足と出会い、10年、20年と共に歩んでいける最高のフィッティングを手に入れてくださいね!
